賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
これまでも様々な空室対策をご案内させていただきましたが、古い物件の空室対策としては、一番のオススメはリノベーションでした。
ですが、ケースによってはそもそもリノベーションが出来ない物件だったり、あるいはそれだけの予算がかけられないという事情もあります。
リノベーションが出来ない物件でも、周りの物件と差をつけて、選ばれる部屋・決まる部屋にするための空室対策にはどのような方法があるか!?
今回は画期的な空室対策を5選ご紹介させていただきます。
周りの物件と差別化して、お客様に選んでもらえる物件になるよう、是非とも今回の記事を参考にしてください!
▶︎これまでの空室対策に関する参考記事
・【空室対策8選!】賃貸物件を満室にできるか!?絶対外せない満室経営のための対策
・【繁忙期の空室対策】これで解決!マル秘アイディア10選 〜選ばれない部屋を決まる部屋に!〜
リノベーションが出来ない、あるいはリノベーションが難しい物件があります。
主に4つのケースが以下の通りです。
①築年数が40年以上経過していて老朽化している物件のケース
②マンションの管理規約で定められている物件のケース
③水回りに不備がある物件のケース
④メンテナンス履歴が確認できない物件のケース
それぞれ見てみましょう。
①築年数が40年以上経過していて老朽化している物件のケース
建築基準法上の基準で、1981年(昭和56年)5月31日までの基準が旧耐震基準、それ以降が新耐震基準となります。
旧耐震基準は「震度5強程度では倒壊しない」という内容に対し、新耐震基準では「震度7でも倒壊しないこと」といった内容の規定があります。
住宅ローン控除を受ける場合、控除の適用は「現行の耐震基準」を満たす物件に限られます。
そこで、リノベーションをするにあたり控除を受ける場合は、このケースでのリノベーションは不可になると考えられます。
(新耐震基準以前の物件をリノベーションする場合は、併せて耐震に対する改修工事も必要となり、実施する場合区分所有者が費用を負担します。耐震診断を行うことでどれくらいの耐震補強を行うべきか判断し、そののちに工事を行います。工事の費用はおおよそ1000万前後といわれており、これは建物の規模により異なります。東京都では、1981年以前の旧耐震基準で建設されたマンションに助成金が補助されるケースもあります。)
②マンションの管理規約で定められている物件のケース
マンションの管理規約により、リノベーションに制限があり工事がおこなえないケースがあります。
管理規約は、住民同士が快適な暮らしを確保するために設けられたルールですから、個人的な理由で規約を守らないというわけにはいきません。
リノベーションを検討している際は、事前に管理規約に目を通す必要があります。
通常リノベーションを行えるのは、マンションの専有部分だけであり、共用部分はできません。
その際、バルコニーは共用部分にあたるので、バルコニーを含めたリノベーションはできないということになります。(バルコニーにサンルームを設置したり人工芝をひく行為も、管理規約に違反する場合があります。)
③水回りに不備がある物件のケース
「水回り」とは以下の部分を指します。
・給水配管
・給湯配管
・排水配管
・ガス配管
・電気配線
・床下地
・壁下地
これらの箇所に、湿気が多く水回りに漏水がある物件もリノベーションには不向きです。
漏水がある場合、追加工事が必要になるため、数百万円の修繕費用がかかることがあるからです。
まずは確認が必要しましょう。
また、湿気が多い物件は、工事中に白蟻被害が見つかり、白蟻の駆除費用が発生してしまうケースもあります。
④メンテナンス履歴が確認できない物件のケース
リノベーションの際には物件のメンテナンス履歴をしっかり確認する事が大切であり、メンテナンス履歴がない場合はリノベーションに不向きな物件だと言えます。
10年単位で訪れる、物件の点検やメンテナンスをする項目があり、適切なタイミングでメンテナンスをおこなっていない物件は、劣化度が激しく、リノベーションの際に、大幅に修繕費用が必要になるケースがあるからです。
上記に挙げたような、リノベーションが出来ない・あるいは不向きであるという物件だけでなく、オーナーがリノベーションを選択しないケースはもちろんあります。
築年数などの状況などにより、それだけの大きな金額をかける必要がないと判断される場合です。
その場合も、今回の記事を参考に、リノベーション以外の空室対策をぜひ試してみてください。
賃貸物件を探すほとんどのお客様は、ポータルサイトで検索をして条件や画像を見て好みの物件を選びます。
画像を見た際に、襖のある物件は敬遠されがちです。
第一印象で、少しでも新しいイメージで、古臭く見えない物件を選ぶからです。
ですが、リノベーションをせずにこの物件を「決まる部屋」にするための空室対策を行うのであれば、時間や費用もかからない、襖の取り替えをするアイディアがあります。
このように、襖をキレイなカラーのものに張り替える事で、印象も古さがない新しいイメージになり、またポータルサイト内でも目を惹く物件になりやすく、有効な空室対策になります。
この方法なら、例えば、繁忙期の最中でも業者に頼み時間をかけずにモデルチェンジが可能でしょう。
また、この部屋を敢えて和室のまま「魅せる部屋」として、ステージングをして、画像を載せる方法もあります。
和室の雰囲気や魅力を引き出す画像により、Webやスマホでの検索の際に目立つ物件となり、物件を探している人の関心や意識を惹きつけることができます。
内見でよく見られるところは収納です。
せっかく立地や他の条件が気に入られても、収納が足りない事を理由に契約に至らない事もあるほどです。
リノベーションができるなら、上の画像のような人気のクローゼットを入れられますが、リノベーションが出来ない物件の場合はどのように収納を増やすことができるでしょうか。
また、例えばリノベーションで、元々6畳や8畳の狭い部屋の畳数を減らして収納部分を作ってしまうと、内見をした際に狭い印象が強くなり、そもそもポータルサイトの検索の際に畳数の表記を見て、その部屋を選ばないという事になります。
このような場合は、部屋の中にオープン棚を付けるというアイディアがあります。
内見に来られた方の目を惹き、また収納の夢も広がり、希望の条件を満たす事も出来ます。
よくある6畳一間も
↓
壁を張り替え、棚を設置すると
一気にお客様の希望条件を満たすお部屋に!
↓
雑貨や家具をステージングをすれば
このように魅力的になります!
上記の画像のように、このお部屋をポータルサイトに掲載する際は、CGで棚の小物や家具を配置した画像を用いれば、収納が十分にある雰囲気が伝わります。
またお部屋のオシャレな雰囲気も出て、他の物件と差別化がはかれます。
また、内見の際にも、実際に雑貨や造花の植物などを設えてステージングをしておけば、印象もアップしてお部屋が決まりやすくなります。
オススメのオープン棚設置のための不動産テック!
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今どきの人気物件のほとんどは対面式のキッチンが主流です。
しかし、一昔前の物件に対面式キッチンは少なく、下の画像のように壁について、玄関からも丸見えの状態になっている間取りになっている事が多いです。
玄関からも丸見えのキッチン
このようなお部屋は選ばれにくくなります
↓
リノベーションが出来る物件の場合は
ほとんどがこのようなケースに作り変えれば
選ばれるお部屋になります。
では、リノベーションが出来ない、リノベーションをしない場合はどのようなにしたら良いでしょうか。
キッチンのリノベーションは大掛かりで、水道や配管・ダクト工事・電気工事・床や壁もリフォームが必要となり、とても大きなコストがかかってしまいます。
そこで以下のようなアイディアがあります。
このようにカウンターを設ける事により、マジックのように、対面式のような雰囲気が出て、お客様からも喜ばれるキッチンになります。
元々このように丸見えだったキッチン
↓
手前にシンプルでおしゃれなカウンターを置けば
対面式キッチンのように!
↓
さらにCGで家具を配置して
ステージングをすれば雰囲気が出ます
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もちろん水栓を変えたり
扉を白く変えるなどのプチリフォームも施します
お部屋の雰囲気によっては、このような白い棚も魅力的ですし
内見時も画像のように小物などを置いてステージングすれば
印象もよく「決まるお部屋」になるでしょう。
リノベーションが出来ない物件の場合も、壁や天井を変える事なら出来る場合が多いです。
壁紙の色が褪せていたり、下の画像のようにクロスがあちこちバラバラのものが貼られていると、とても古びた印象になり、内見に来たお客様からも選ばれにくくなってしまいます。
クロスのつぎはぎ感があると、お客様は中古物件である印象を強く持ってしまい、気持ちのいい選択ができなくなります。
クロスがバラバラだと
中古感が強くなってしまいます
↓
↓
せっかくリフォームするなら下の画像のように
全てを真っ白の同じ素材に統一すると印象がガラリと変わります。
↓
あるいは下の画像のように思い切ってアクセントカラーを入れて
オシャレな設えにするというアイディアもあります
天井も下の画像のようにアクセントカラーを施す事により、目を惹く、選びたくなる物件に生まれ変わります。
リノベーションが出来なくても、床材を張り替えるだけで、かなりお部屋が新しい印象に変わります。
特に一昔前に作られた賃貸物件では、ローコストで施工もしやすいクッションフロアがよく使われており、最も普及しています。
しかしクッションフロアは、傷がつきやすく、冷蔵庫や家具などの跡が残っていたりして、内見に訪れた方には印象がよくありません。
日光により変色しやすいというデメリットもあります。
あるいは、やはり良く使われているフロアー材という床材も、木目のプリントのものなどがありますが、デザイン性にも欠け、傷が目立ちやすいというデメリットがあります。
そこで、おすすめの床材はフロアタイルと言って、公共スペースや店舗、オフィスで用いられることが多い床材ですが、耐久性や耐水性、耐候性にも優れているため、賃貸物件には利用する価値が大きい建材となります。
特に、カラーバリエーションが豊富であることが特徴ですが、傷が目立ちにくいもの、オシャレに見えるものとして、下の画像のようなビンテージなタイプのものや、
次の画像のように濃淡があるデザインのものがオススメです。
リノベーションが出来ない物件でも、お部屋がこんなにも生まれ変わるアイディアや方法がある事をご紹介させていただきました。
空室対策5選として、周りの物件と差をつけて、お客様に選んでもらえる物件になるよう、是非とも今回ご紹介させていただいた方法を参考にしてください。
この記事の内容は、youtube「賃貸リノベの大学」より抜粋させていただきました。
ぜひそちらの動画も併せてご覧ください。とてもわかりやすく解説しています。
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