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重要事項説明の義務違反トラブルを防ぐポイント!!

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重要事項説明の義務違反トラブルを防ぐポイント!!

不動産関係者なら誰もが知っている、不動産売買や不動産賃貸での契約前に必ず行われる「重要事項説明」。

重要事項説明には告知義務があるのですが、それに違反してしまいトラブルになることが実はとても多いのです。

今回は告知義務に違反するとどうなるのか、しないためにはどうすれば良いのかをお教えします。


<目次>
重要事項説明の告知義務
重要事項説明に関する罰則
 宅地建物取引士への罰則
 宅建業者への罰則
重要事項説明の義務違反をしないために
 説明の流れを理解する
 説明の必須内容を把握する
重要事項説明の義務違反事例
 事例①
 事例②
重要事項説明での水害ハザードマップ説明義務化
まとめ


重要事項説明の告知義務

宅地建物取引業では、売買契約や賃貸契約を結ぶまでに、不動産会社は取引の相手方に対して購入する(賃借する)物件にかかわる重要な事項について説明しなければならないと定められています。

重要事項説明では宅地建物取引士(宅建士)が説明内容が書かれた書面に記名押印し、その書面を渡した上で口頭で説明しなければなりません。

内容は大きく「対象物件に関するもの」と「取引条件に関するもの」の2つで、説明しなければならないことが細かく決められています。

つまり、不動産に関する個別のカタログを渡して説明するようなイメージで、契約するかしないかの判断材料そのものを提示するということです。

今述べたように、適切な内容を適切なタイミングで適切な方法で行うことが告知義務とされています。

しかし、説明事項にある内容をうっかり記載しなかった、説明しなかった、宅地建物取引士でないものが説明したりなどすると告知義務違反となりその後のトラブルに発展してしまいます。


重要事項説明に関する罰則

では重要事項説明の告知義務違反をするとどんな罰則があるのか見てみましょう。


宅地建物取引士への罰則

重要事項説明書に虚偽の内容を記載したり、必要な内容が不足していたりすると指示処分を受けることがあります。

指示処分とは、特定の行為を強制または禁止する命令を下されるもので、それにさらに違反するとより重い罰則を受けることになります。


宅建業者への罰則

宅地建物取引士が重要事項説明において不正をした際に、それについて宅建業者に責任がある場合、指示処分を受けることがあります。

また、重要事項説明を行わなかったり、重要事項説明書を渡さなかった時は指示処分より重い業務停止処分を下される場合があります。

業務停止処分とは、一年以内の一定期間につき業務の全部もしくは一部を禁止される処分です。さらにこれに違反した場合は免許取消処分を受けることになります。


重要事項説明の義務違反をしないために

どういったことに気をつければ重要事項説明の告知義務違反を回避できるのか、ポイントを解説します。


説明の流れを理解する

義務違反を防ぐためには、まず重要事項説明の流れを正しく確認しておく必要があります。

以下は、国土交通省から提示されている「重要事項説明・書面交付制度の概要」の中の「不動産取引の流れ(例)(P3抜粋)」です。

国土交通省ー重要事項説明・書面交付制度の概要ーP3抜粋


重要事項説明は契約の前に宅地建物取引士が宅地建物取引士証を借主(買主)に提示して行います。

重要事項説明書を相手に渡し、その内容について口頭で説明しなければなりません。

※重要事項説明書の作成自体は宅地建物取引士以外が行っても構いません。


また、下の内容は、重要事項説明の項目一覧です。


国土交通省ー重要事項説明・書面交付制度の概要ーP6抜粋

 

説明の必須内容を把握する

重要事項説明で説明しなければならない内容については確実に把握しておきましょう。


・物件の確認

物件の所在や名称などを記載します。

また、貸主についても正しく記載する必要があります。

・法令上の制限

建物の建築制限に関する説明ですが、借主には通常影響はありません。

・インフラ整備

飲用水などインフラ整備について記載します。

整備されていても負担金が発生する場合もあるので費用負担について確認しておきましょう。

・その他制限等

物件で利用できるものの制限であったり、生活していく上で重要となる事柄について記載します。

・契約関係

契約の内容であったり、どういった契約形態でどれくらいの期間契約なのかについて説明します。

契約後にトラブルになりやすい部分なので、重要事項契約書への記載及び説明を確実に行いましょう。


重要事項説明の義務違反事例

重要事項説明の告知義務に違反してしまうことは意図せず起こってしまいますが、実際どういった違反があるのかについて見ていきます。 


事例①

アパートの一室で入居者が自殺してしまったが、そのことを説明せずにこの部屋を貸してしまった場合です。

こういったものは「心理的瑕疵」という心理的に住む気がなくなってしまう原因がある物件になります。

この事実を知っていればお客様はこの部屋を借りることはなかったかもしれません。

こうした判断に重大な影響を及ぼすことを説明しなかった場合は告知義務違反となります。


▼参考となる記事


事例②

重要事項説明を宅建士以外の人が行った場合や、社外の人に外注してしまった場合が、違反となる事例です。

重要事項説明書の作成は宅地建物取引士以外のものが行っても構いませんが、重要事項説明書は宅建士が行わなければいけません。

また、重要事項説明は、業務をおこなう従業員は、従業者証明書を携帯し、さらに業者の従業者名簿に記載されていなければなりません。これはもちろん「IT重説」においても同様で、その会社の従業員ではない(フリーの)宅建士に重要事項説明を外注で依頼することは、違反となります。

このことは、宅建業法第48条に記載されております。

▶︎参考となるサイト:宅建業法48条(証明書の携帯等)「宅建通信学院 サイバー六法」より


ただし、重説を外部委託(アウトソース)する方法があり、その際は注意点を守必要があります。

そのことについては、以下の記事を参考にしてください。


▼参考記事



▼こちらの記事も、参考にしてください。



重要事項説明での水害ハザードマップ説明義務化

昨今の異常気象の多さ、そしてその被害の甚大さを考慮し、物件が水害ハザードマップ上のどの位置に所在しているかを重要事項説明時に説明するよう令和2年8月28日(金)から義務化されます。

これまでも危険性が高ければ説明はしていたと思いますが、今回重要度が増したので義務化がなされた形です。

ハザードマップは多くの市町村でネット公開されているので、簡単に調べることができます。


▼クリックするとハザードマップポータルサイトが開きます。

国土交通省ーハザードマップポータルサイト



まとめ

重要事項説明には明確なルール・義務が存在し、かつ説明必須の内容も多いので意図せず違反してしまう人がいます。

しかし、故意であってもなくても違反は違反なので、違反しないよう努める必要があります。

ポイントを押さえ、常に気を配ることで正しい重要事項説明を行いトラブルが発生しないようにしていきましょう。


▼関連動画も合わせてご視聴ください 



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