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【令和5年度】土地家屋調査士の試験概要と、合格のための戦略!

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【令和5年度】土地家屋調査士の試験概要と、合格のための戦略!

2023年10月15日(日)に、土地家屋調査士の試験が行われます。

2023年7月3日(月)に、法務省より試験概要の発表がありました。

今回の記事では、土地家屋調査士の試験概要と、この試験の難易度、そして合格のための戦略について解説していきます。


今年、試験を受けようと思う方は、ぜひこの記事を参考にして合格を目指して頑張ってください!


▼参考記事


<目次>
土地家屋調査士とは
 「土地家屋調査士」はどんな資格か
 不動産登記とは
 独占業務について
令和5年度「土地家屋調査士」の試験概要
 試験の概要と手続きについて
 試験の内容について
「土地家屋調査士」試験の難易度と勉強時間
難易度が高いと言われる4つの理由
 理由①相対評価で合格が決まる
 理由②計算や作図が必要
 理由③民法を覚えなければいけない
 理由④試験時間が短い
合格への3つの戦略
 戦略①まずは民法から勉強する
 戦略②計算や作図のため計算機などを使いこなす
 戦略③口述試験を攻略する
まとめ


土地家屋調査士とは


「土地家屋調査士」はどんな資格か

土地家屋調査士は、土地や建物がどこにあって、どのような形状か、どのように利用されているかなどを調査、測量して図面作成をし、不動産の表示に関する登記の申請手続などを行う測量及び表示に関する登記の専門家です。

土地家屋調査士は土地調査のプロであり、こちらも不動産鑑定士に負けず劣らず、難易度の高い国家資格です。

同じように土地の測量・調査を行っている「測量士」との違いは、土地家屋調査士は登記を行うことが可能という部分です。


土地について、

・境界線を知りたい

・土地を売買したいため、土地の事を明確にしたい

・土地に境界ブロックを打ちたい

・土地を分割したい

・土地の中に新築や増築、あるいは取り壊しをしたい

などのような場合は、土地家屋調査士に依頼をすることになります。


不動産登記とは

土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記及び、土地の筆界(境界)を明らかにする業務の専門家です。

法律の定めにより、その事務所の所在地を管轄する土地家屋調査士会に入会していないと、その業務を行うことはできません。


不動産登記には

・不動産の権利に関する登記

・不動産の表示に関する登記

の2種類がありますが、後者の「表示に関する登記」が土地家屋調査士の「独占業務」となります。


例えば、土地家屋調査士の仕事は、表示登記はもちろんのこと、筆界特定制度や、民間紛争解決手続にも関与していて、境界紛争の解決に貢献しています。

さらに、所有者不明土地問題や、地籍調査事業の遅延などの社会問題を解決する取り組みも行なっています。


独占業務について

土地家屋調査士の資格を取得すると、前述したような独占業務があるため、需要は安定しており、収入的にも見込みの大きい業務につける可能性が高い資格と言えます。

この資格を持つことで独立する人も多いと言われています。

また、土地家屋調査士の資格とダブルライセンスで取得する場合、行政書士が有効で、合わせてチャレンジする人が多いです。

同じ申請関連を生業としており、二つの資格で業務を補える形になるからです。

日本では「実際の測量面積と公簿面積の差異」や「土地の境界・筆界が明確ではない状況」が多く見受けられ、土地家屋の売買の際に、これを明確にする専門家である、土地家屋調査士に依頼する事になります。

「土地の境界と用途を確認し、土地面積の登記を代理で行う事が可能な資格」となります。


令和5年度「土地家屋調査士」の試験概要


試験の概要と手続きについて

令和5年度の試験の概要(実施要領)は以下の通りです。

詳しい情報と正確な情報は、公式の案内(法務局より公式発表されているもの)をご覧ください。


◆ 受験資格

・受験資格の制限はなく誰でも受験できます。

・令和4年度の筆記試験に合格したものは、その申請により今回の筆記試験が免除されます。

・測量士、測量士補、一級建築士、二級建築士の資格を有する人と、午前の部の日試験について筆記試験に合格したものと同等以上の知識及び技能を有するものとして法務大臣が認定した人は、その申請により午前の部の試験が免除されます。


◆ 受験申請受付期間

・令和5年7月24日(月)〜8月4日(金)まで

・窓口での申請は、金曜日・土曜日・祝祭日を除く8:30〜12:00、13:00〜17:30

・郵送による申請は、8月4日(金)の消印があるものが有効

・筆記試験免除申請者も上記期限内に申請が必要


◆ 試験日程

・筆記試験は

令和5年10月15日(日曜日)

・午前の部と午後の部があります。

→時間など詳しくは「令和5年度土地家屋調査士試験受験案内所(法務省)」を参照

・口述試験は

令和6年1月25日(木曜日)

・集合時刻は、口述試験受験票に記載されます


◆試験を実施する法務局、または地方法務局 

筆記試験の試験地は、東京、大阪、名古屋、広島、福岡、那覇(※)、仙台、札幌、高松の全国9会場

口述試験の試験地は、東京、大阪、名古屋、広島、福岡、、仙台、札幌、高松の全国8会場(筆記試験を那覇で受けた人は、口述試験は福岡になる)


◆ 試験結果発表

・筆記試験の結果発表:令和6年1月10日(水)午後4時

・最終合格者の発表:令和6年2月16日(金)午後4時

→合格発表は、法務省ホームページにて

→その他の詳細は「令和5年度土地家屋調査士試験受験案内所(法務省)」を参照


◆ 受験申請手続きについて

・受験申請書等一式の交付窓口:全国の法務局または地方法務局の総務課で交付を受けられます。あるいは、郵送により受験申請書等一式を請求することができます。

・提出書類等:土地家屋調査士試験受験申請書⑴⑵、写真表、筆記試験受験票、受験手数料8,300円の収入印紙、写真

・受験申請書類の提出先:持参する場合と、郵送により申請する場合があります

→詳細は「令和5年度土地家屋調査士試験受験案内所(法務省)」を参照


試験の内容について

◆ 筆記試験の内容

不動産の表示に関する登記につき、必要と認められる事項であって、次に掲げるもの

⑴民法に関する知識

⑵登記の申請手続、及び審査請求の手続に関する知識

⑶筆界に関する知識

⑷土地及び家屋の調査及び測量に関する知識及び技能であって、次に掲げる事項

 ア・土地家屋調査士法第3条第1項第1号から第6号までに規定する業務を行うのに必要な測量

 イ・作図

⑸その他土地家屋調査士法第3条第1号から第6号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力


◆ 口述試験の内容

筆記試験の内容のうち、⑴と5に掲げる事項について行われます。

→詳細は「令和5年度土地家屋調査士試験受験案内所(法務省)」を参照


「土地家屋調査士」試験の難易度と勉強時間

土地家屋調査士の試験は合格率が8〜10%台で難易度の高い資格試験と言われています。

 毎年4,000人以上の受験者がいて、1回で合格するのは難しいと考えられています。

筆記試験には、 択一式と記述式の問題があり、これらの回答にかける時間配分を考える必要があり、集中力・作図力・計算力が必要です。

合格のための勉強時間は1,000〜1,500時間程度と言われており、法律系の知識に加えて、数学の知識や記述問題を速く解く能力も求められるため念入りな対策をしなければいけません。

毎日3時間勉強したとしても1年半ほどの勉強の期間を要します。

すでに測量士や建築士の資格を持っていれば難易度は下がると言われています。


難易度が高い4つの理由


理由①相対評価で合格が決まる

この資格試験は、6割とれば合格とか、何点取れると合格という形ではなく、相対評価で合格者が決まる事になっています。
つまり点数が高かった人の、上位から順にその年の決まった人数が合格できるという仕組みになっています。

それが、難易度が高いと言われる一つの理由です。

土地家屋調査士は、その資格を持っているとできる独占業務があるため、国によりこの資格を持てば、十分な仕事が与えられるように、資格を持っている人の数を調整されていると言われています。
そのように、業務面で守られた資格であるといえます


理由②計算や作図が必要

試験には計算や作図の問題があります。
法務省管轄の建設にも係る資格なので、座標計算とか測量が絡む計算の能力が必要となります。

計算機も、一般的なものではなく、関数電卓という専門的なタイプのものを使用します。

つまり、不動産にまつわる資格なので文系の資格のように感じますが、理数系の知識が必要となります。

これが、難易度が高いといわれる二つ目の理由となります。


理由③民法を覚えなければいけない

不動産登記法の土台となるのは、民法であるために、試験の内容に民法の問題が入ってきます。

民法はとても幅広い勉強が必要です。

問題そのものは、民法に関するものは3問しかありませんが、そのためにかなり広範囲の勉強が必要になるため、かなりの勉強時間を費やす必要があります。


理由④試験時間が短い

この資格を有して行える業務が独占業務としてあるため、そもそもの「土地家屋調査士」の人数は限られていると言えます。

よって、実際に土地家屋調査士になった事を想定すると、業務を迅速にスムーズに対応できる事務処理能力が求められるため、計算や事務能力が優れている必要があります。

そのために、試験時間は比較的短く設定されており、時間内に処理ができる能力を持ち合わせているかも試されていることになります。

よって、この試験は難易度が高いということがわかるでしょう。


合格への3つの戦略


戦略①まずは民法から勉強する

登記法の土台は民法です。

ですから、学習の進め方も、まずはこの民法から始めます。

民法を学び、論点を理解できたら、過去問を解くことを繰り返します。

択一の試験とはいえ、難易度も高く、素早く判断して答えを出すことが求められているため、知識を得るだけでなく、考察したり判断したりする力も求められます。

民法を理解してから登記法の勉強や計算や作図の勉強に進みます。


戦略②計算や作図のため計算機などを使いこなす

電卓や定規に関しても、知識があるだけでは使いこなせませんし、使い方に慣れていないと、いざ試験本番でうまく使いこなす事ができません。

試験勉強で、これらのツールをよく使いこなし、手に馴染ませる必要があります。


戦略③口述試験を攻略する

口述試験の時間は約15分間で、15〜20問を出題されます。

出題された内容に、口述で答えますが、間違えても焦ることなく、言い直しも問題ないので一つ一つ丁寧に答えていきます。

戦略③として重要なことは、口述試験そのものが難関なわけではありませんが、口述試験にスムーズに答えられる事をイメージして筆記試験にも望むことにより、筆記試験の攻略につながるという観点です。

この「土地家屋調査士試験」は、試験内容も試験時間も、全てが「実践でこの知識を使っていく」ことが想定されています。

そこで、単に知識を得る事よりも、実際の現場で対処していく能力が問われていると言えるでしょう。

そこで、口述試験はできて当然という味方をすれば、筆記試験は口述試験で口頭で説明ができる事を前提としていると見て取り組むべきでしょう。

同じ答えでも、筆記で答えるのと、口述で答えるのは別物だと考えて、口頭で答える練習は必須です。

答えを書けたとしても喋れないというわけにはいきません。

内容としては、土地家屋調査士法、不動産登記法などについて問われます。

筆記試験で合格したのに、口述試験で落ちてしまうというケースはほとんどありませんが、当日緊張しないために、筆記試験合格後の2週間は、繰り返し練習すると良いでしょう。


まとめ

2023年7月3日に発表となった、土地家屋調査士試験についての、概要や試験内容について解説させていただきました。

また、難易度のとても高いといわれるこの試験に、ぜひ一発合格できるよう、合格に向けての戦略もまとめさせていただきました。

難易度の高い資格ほど、合格後の実務にしっかり携わって行けるものだと言えます。

つまり、試験勉強も、ただ合格を目指すより、その後に待ち受ける実務に的確に対応できることを意識するのが、一番の合格への対策や戦略だと言えるでしょう。

試験を受けられる方は、今回の記事を参考にして、合格を目指してください!


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