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【令和5年度】管理業務主任者試験の実施要領が発表されました

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【令和5年度】管理業務主任者試験の実施要領が発表されました

2023年6月12日に令和5年度の「管理業務主任者試験」の実施要領が発表されました。

「管理業務主任者」の資格は、不動産資格の「トリプルクラウン(三冠)」とも言われ、宅建士とマンション管理士と合わせた重要な国家資格です。

そしてこの資格は、マンション管理組合に管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に必要な国家資格です。

試験の概要や、試験に合格するポイントを解説させていただきます!



<目次>
管理業務主任者とは
 「管理業務主任者」はどんな資格か
 「マンション管理士」との違い
令和5年度「管理業務主任者」の試験概要
合格への勉強法|3つのステップ
 ステップ①テキスト学習
 ステップ②過去問題を繰り返し解く
 ステップ③予想問題を繰り返し解く
合格への3つのポイント
 ポイント①宅建士と合わせてダブル受験する
 ポイント②繰り返してテキストを見て問題を解く
 ポイント③合格率と合格点を把握する
試験合格後にこの資格をどう生かすか
 マンションの運営・管理をサポートする業務を行う
 他にもこの資格を活用する
まとめ


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管理業務主任者とは


「管理業務主任者」はどんな資格か

「管理業務主任者」はマンション管理組合に管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に必要な国家資格です。

マンション管理業者が委託を受けた分譲マンションの管理組合等に対して、管理事務の報告などマンション全体の運営・管理をサポートする業務を行うのが主な業務です。

宅建と同様に管理業務主任者にも設置業務があり、「管理組合30組合につき、1名の管理業務主任者を設置する」ことが定められています。

また、宅建士のように、以下の「独占業務」も管理業務主任者のみが行うことができる業務となります。

・重要事項説明
・重要事項説明書の記名・押印
・契約書の記名・押印
・管理事務に関する報告


「マンション管理士」との違い

「マンション管理士」と間違われやすい、この「管理業務主任者」の資格なのですが、どちらもマンション価値の維持・向上を目指して業務を行っていますが、大きな違いは管理業務主任者が「マンションの管理側の立場に立っている」というところです。

つまり、籍は管理会社にあり、独占業務で住人と管理会社の橋渡しを行います。

橋渡しとなる業務は「管理委託契約の際、重要事項の説明や契約書に関わる業務」が代表的となります。

この資格を持つことは、マンション管理会社に勤めていて大いに役立ちます。

2001年に施行された「マンション管理適正化推進法」により、マンション管理を行う会社に管理業務主任者の設置義務が定められたことから、需要が大きい資格と考えられています。

不動産の資格の中では比較的新しい資格ではありますが、マンションの建設がどんどん進み、そのうち7割以上が管理業務を委託していることから、この資格の需要がますます高まっています。


令和5年度「管理業務主任者」の試験概要

令和5年度の試験の概要(実施要領)は以下の通りです。

一般社団法人マンション管理業協会が試験実施機関となり「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」の定めにより、国土交通大臣より指定試験機関の指定を受け、この試験が行われます。


◆ 試験期日 ; 令和5年12月3日 (日) 13:00~15:00 


◆ 試 験 地 ; 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県及び沖縄県並びにこれら周辺地域 


◆ 試験実施機関一般社団法人 マンション管理業協会


◆ 出題の根拠となる法令等: 令和5年 4月 1日 現在で施行されているものによる。 


◆ 受験申込手続 

・ Web申込 

受付期間 ; 令和5年8月1日(火)~ 令和5年9月29日(金) 

受付方法 ; 協会所定のWeb申込画面に入力をする 


・ 郵送申込 

受付期間 ; 令和5年8月1日(火)~ 令和5年8月31日(木) [当日消印有効] 

受付方法 ; 受験申込書等必要書類を指定場所へ郵送をする 


・ 受験申込案内書の配布 

配布期間 ; 令和5年8月1日(火)~ 令和5年8月31日(木) 

配布場所 ; 一般社団法人マンション管理業協会 本部・支部、国土交通省(各地方整備局等 を含む)、都道府県、政令指定都市等


◆ 受験手数料 ; 8,900円 (非課税) 

事務手数料 ; 275円 (税込価格) 

Web申込者は実費相当の費用として必要 


◆ 合格発表

・ 期 日 ; 令和6年1月12日(金) 

・ Web申込者 …一般社団法人マンション管理業協会所定の個人のWeb画面にその者の合否を掲示する。 合格者には合格証明書をWeb画面に掲示する。 

・ 郵送申込者 …一般社団法人マンション管理業協会から合否通知を送付する。 合格者には合格証明書を送付する。 

・ 一般社団法人マンション管理業協会のホームページに合格者の受験番号を掲載する。 


◆ 合格基準点・正解発表 

・ 期 日 ; 令和6年1月12日(金) 

・ 一般社団法人マンション管理業協会のホームページに掲載する。


 ◆ その他 

・ 詳細については、令和5年8月1日(火)より、一般社団法人マンション管理業協会ホームページ上に掲示する案内、配布する受験申込案内書を参照すること。 

・ 受験申込案内書は、配布と同内容のものを一般社団法人マンション管理業協会のホームページに掲載する。 


ホームページアドレス http://www.kanrikyo.or.jp/kanri/siken.html


合格への勉強法|3つのステップ


ステップ①テキスト学習

合格への勉強法、1つ目のステップは「テキスト学習」です。

「テキスト学習」の段階では管理業務主任者試験のテキスト(基本書)を読み込みます。

管理業務主任者のテキストは数社が出していますので、自分に合ったものを選びます。

テキストには通常、試験対策に必要な事項が詰め込まれています。

どこから出されているテキストも、厚みがあるので通読には時間もかかり、気が遠くなるかもしれませんが、単に試験勉強のテキストとしてでなく、その後の業務にあたるための必要な知識を十分に得られる参考書がほとんどです。

また、100%の理解で次に進むのではなく8〜9割わかれば良い、と考えて前に前に進むことも重要です。


ステップ②過去問題を繰り返し解く

合格への勉強法、2つ目のステップは「過去問を解く」ことです。

できるだけ多くの問題を、同じ問題も繰り返し解くことが大切です。

過去問の問題集は数社が出していますので、できればテキストと同じ出版社のものを選ぶといいでしょう。


ステップ③予想問題を繰り返し解く

合格への勉強法、3つ目のステップは「予想問題を解く」ことです。

できるだけ多くの問題を、同じ問題も繰り返し解くことが大切です。

だいたい、予想模試を6回分くらい、2回は繰り返すと良いでしょう。

予想問題集は数社が出していますので、できればテキストや過去問と同じ出版社のものを選ぶといいでしょう。


合格への3つのポイント

この試験の、合格までの学習時間としては約300時間、学習期間としては半年〜9ヶ月ほどが必要と考えられています。

尚、宅建合格者や法学部卒の人等は、「2~4ヶ月」くらいを見ておくと良いでしょう。

難易度も高いと言われている試験のため、合格のためのポイントを踏まえることが重要です。

以下に3つのポイントを解説します。


ポイント①宅建士と合わせてダブル受験する

宅建士の試験と合わせた「ダブル受験」と言って、同じ年のうちに10月に宅建士の試験を受け、12月にこの管理業務主任者の試験を受ける人がいます。

出題範囲が似ているので効率良く合格を狙えると考えるケースになります。

そのためか、難易度としては三冠資格の中では最も受かりやすいと考えられており、令和4年度の合格率も18.9%と中でも高い結果でした。

学習時間としては約300時間、学習期間としては半年〜9ヶ月ほどが必要と考えられています。

これも、宅建士とダブル受験をすれば、宅建士の試験日からあと2ヶ月の頑張りとなります。


ポイント②繰り返してテキストを見て問題を解く

過去問題を解く時は、過去7~10年分くらいの量を3~5周くらい解けば良いでしょう。

何周も全ての問題を解く必要はなく、過去問題集を通しで3周ほど繰り返し解いたあとは、間違えた問題だけをあと2回解くと、心配がなくなるでしょう。

一度、1つの問題のタイプを把握できれば、その問題を4回も5回も解く必要はなく、そうすると効率が悪くなってしまいます。

そして、8〜9割の理解で次に進むことを繰り返すのも大切なポイントです。


ポイント③合格率と合格点を把握する

管理業務主任者の試験は、例年、「20%」という合格率です。

国家資格としては、比較的合格しやすい試験だと言えます。

・令和3年度(2021年度)試験は、合格率は19.4%

・令和4年度(2021年度)試験は、合格率は18.9%

合格基準点は、例年「34~36点」と言われています。

出題される問題数は50問なので、やく7割の点数が取れれば合格できるという目安を持てます。


試験合格後にこの資格をどう生かすか


マンションの運営・管理をサポートする業務を行う

マンション管理業者は、管理組合に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行わなければなりません。

管理業務主任者は、これらの業務を的確に行う際に必要な国家資格です。


マンションの管理運営は通常管理組合が行います。

しかし、管理組合のメンバー自身は、マンションの住人から選出されており資格や知識はほとんどありません。

よって、管理運営がうまくいかないことも少なくありません。


そのため、管理組合はマンション管理をマンション管理業者に委託します。

そして、委託された管理業務主任者が窓口になり、専門的な知識を使って、下記の業務を行うこととなります。

・管理受託契約に際しての重要事項を説明すること

・管理受託契約に関する重要事項説明書に記名・押印すること

・管理受託契約書に記名・押印すること

・管理組合に対して管理事務に関しての報告をすること


これらの業務は、特選業務として、管理業務主任者の資格を持つ人のみが行えるものです。

また、これらの独占業務の他にも、管理組合ではカバーしきれない部分を、幅広い知識でサポートしながら業務を行います。


具体的には

・管理組合が開催する理事会や総会のサポート

・メンテナンスの計画と実施

・マンションの住人や業者への対応

に関わる部分の業務にあたります。


また、業務内容の質として

・住民からのクレーム

・なんでもフロントまかせで雑務が多い

・管理組合の理事会・総会が休日に開催されることが多く、休みが取りにくい

と感じる人が多いと言われています。


もちろんやり甲斐が大きい仕事だという事もできます。

トラブルを解決した時には住民の方々に感謝される仕事です。

人とのコミュニケーションを通じてやりがいを感じられることもあります。


他にもこの資格を活用する

管理業務主任者の国家資格は、不動産の管理業務について深い知識と技術を持つことを証明するものです。

この資格を取得した後、いくつかの方法でその資格を活用できます。


不動産管理会社に就職/昇進

この資格を持っていると、不動産管理業務に特化した会社への就職や、現在の職場での昇進のチャンスが増えます。特に大規模な不動産管理会社では、このような国家資格を持つことが求められることもあります。


独立して不動産管理会社を開業

自分自身の不動産管理会社を設立することも可能です。その場合、この資格は信用と専門性を示す重要な証明になります。顧客は自分たちの財産を信頼できる専門家に管理してもらいたいと考えていますので、管理業務主任者の資格は新しいビジネスを成功させるための重要な一歩となるでしょう。


教育/トレーニング

自分の知識とスキルを他の人に教えることも可能です。管理業務主任者のトレーニングコースを開講したり、不動産管理に関連するセミナーやワークショップを開催したりすることで、他の人々のキャリアをサポートし、自分の経験と専門知識を共有することができます。


コンサルティング

あなたの専門知識は、不動産所有者や他の不動産関連企業に対するコンサルティングのための価値ある資産になることでしょう。特に、大規模な不動産ポートフォリオを管理する企業や個人は、管理業務主任者の資格を持つコンサルタントの助けを必要とする場合があります。


まとめ

令和5年度の「管理業務主任者試験」の実施要領が発表されたことを受け、試験概要や、試験合格へのステップやポイントを解説させていただきました。

今年度、試験にチャレンジする方は、ぜひ、今回の記事を参考にして下さい。

合格をお祈りしています。



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