賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産業界では、日本全国、人手不足の問題が深刻です。
人手不足のために、本当は進めたい業務になかなか手をつけられない、という状態に陥ります。
例えば、リフォーム提案のブラッシュアップや、商品力の増強、マーケティングの仕組み作りなど、やりたい仕事はたくさんあるのに、日々の業務や現場対応に追われるばかりといった状況にお困りではないでしょうか。
新人の採用がうまくいき、新しい社員が入って業務を任せられ、チーム力が向上すれば……
・新規事業に取り組みたい
・商品力やお客様への提案を上げていきたい
・マーケティングに注力したい
・オーナーへの提案力を上げ空室対策を徹底したい
などの取り組みに向ける時間を生み出す事ができるのに、と考えている会社の経営者の方々に向けて、
今回の記事では、不動産業を営む企業での採用率を上げるために、新しい社員を採用するにあたり、どのような対策や戦略があるか、採用人気企業になるためのノウハウについてご紹介させていただきます。
不動産業界は一般的に高度な専門知識を要求され、また競争が激しく、長時間労働が当たり前となっているところが多いという印象があるようです。
これらの要素が新入社員が不動産業界に入りにくい理由となっているかもしれません。
以下に詳しく解説します。
不動産業界は法律、金融、市場分析など、多方面の高度な知識が必要とされるため、新入社員が初めて業界に足を踏み入れる際には大きな壁だと考えられる面があります。
この専門知識を習得するためには時間と労力が必要であり、またその知識を持たないと仕事についていくのが難しいと感じているかもしれません。
不動産業界は競争が激しく、新入社員が即戦力として期待されることが多いです。
これは新入社員にとってプレッシャーとなり、業界に入りにくい要素となるかもしれません。
また、不動産業界には、営業職が主流であるというイメージが強く、新入社員が自分のキャリアパスを見つけにくいかもしれません。
そして、営業職にはノルマがある、などのイメージが持たれている可能性があります。
不動産業界は
・長時間労働だ
・土日が休めない
・休みが少ない
という印象を持たれがちで、それが健康やプライベートライフに影響を及ぼすと考え、入社をためらう要因となっている可能性があります。
上記に挙げたような理由から、新入社員が不動産業界に入りにくい状況が生じていると考えられます。
しかし、これは一方的な見方であり、近年の不動産業界には多様な職種が存在し、新たなビジネスモデルやテクノロジーの導入によって変化しつつあります。
そのため、これらの課題を理解し、解決策を模索しつつ、新たな価値を提供する企業も存在します。
それでは、実際に、若い新入社員が就職先に求めていることを見てみましょう。
就職活動をしている学生や、就職を希望している若い人たちは、就職先に求める様々な要素やイメージを、積み上げ、いくつかの会社と比較して、就職希望先を決めていきます。
その要素には、以下のようなものがあります。
特に、今の若い人たちは、このうちでも
①社会的意義
②社風
を重視しています。
これらについて詳しく見てみましょう。
若い人や就職活動をしている学生が、就職先を選ぶ際に「社会的意義」を重要視する理由は、いくつか考えられます。
・働く意義と社会貢献
若い世代は、自分の働きに対して意味や目的を求める傾向があります。
社会的意義を感じられる職場で働くことは、自己実現や充実感を得るために重要です。
自分の仕事が社会や他の人々にとって意味のあるものであると感じることで、やりがいやモチベーションが高まると考えています。
・社会課題への関心
若い世代は、環境問題、社会的格差、人権などの社会課題に対する関心が高い傾向にあります。
自分の力で社会問題に取り組むために、社会的意義のある職場で働くことを望むのです。
社会的意義のある企業や組織は、社会的な課題解決に貢献する取り組みを行っていることが多く、そうした場所で働くことは自己の価値観と一致します。
・持続可能性への配慮
持続可能な社会の実現は、若い世代にとって重要なテーマです。
環境への配慮や社会的責任を果たす企業や組織は、将来にわたって良い影響を与える可能性があります。
社会的意義のある職場で働くことは、自分の行動が持続可能性に寄与していると感じることができるため、就職先を選ぶ際に重要な要素となります。
・個人の成長とスキル習得
社会的意義のある職場で働くことは、個人の成長やスキル習得にもプラスの影響を与えることがあります。
社会的な使命を持つ組織で働くことで、自己啓発やリーダーシップの機会が増える可能性があります。
また、社会的な意義を持つプロジェクトに関与することで、問題解決能力やチームワークなどのスキルを磨くことができます。
これらの要素から、若い人や就職活動をしている学生は、単に給与や待遇だけでなく、自分の働きが社会に対して意義のあるものであるかどうかを重視する傾向があります。
社会的意義を持つ職場で働くことは、個人の成長や社会貢献への意識の高さを反映しており、自己実現や充実感を追求する若い世代にとって重要な要素となっています。
次に、若い人たちが就職先を選ぶ際に「社風」を重要視する理由を挙げてみましょう。
・人間関係が良く、働きやすそうか
社風は、社内の人間関係やコミュニケーションのスタイル、チームワークの重視度などを表しています。
若い人や学生は、働く環境での人間関係や相互のサポートが重要と考えており、協力的な社風や働きやすさを求める傾向があります。
・自分の価値観と一致しているか
社風は、企業や組織の核となる価値観や文化を反映しています。
若い世代は、自分の価値観や信念と企業のバリューが一致する場所で働くことを希望します。
例えば、自己成長や柔軟性を重視する企業には、自己成長を促進する社風や教育制度があることが期待されます。
・ワークライフバランスが取れそうか
若い人や学生は、ワークライフバランスの重要性を認識しています。
社風が働き方や労働時間の柔軟性を提供し、従業員の働き方に配慮している場合、就職先として魅力的に映ります。
柔軟な働き方や福利厚生の充実も、若い世代にとって魅力的な要素となります。
・イノベーションとチャレンジ精神のある雰囲気か
若い人や学生は、イノベーションや新しいアイデアに興味を持っています。
社風が創造性を尊重し、チャレンジ精神を奨励する場合、自己表現や成長の機会を提供してくれると期待されます。
これらの要素から、若い人や就職活動をしている学生は、就職先の社風を重視する傾向があります。
会社の価値観や雰囲気は、自身の働きやすさや成長に直結するため、社風のマッチングは重要な要素となります。
会社の認知度や、オフィスの環境やイメージも、とても重要な要素となります。
若い人たちは、給与や待遇よりも、働く喜びや、心地良さ、会社の可能性などの要素を重視する傾向があります。
例えば、
・仕事の内容:ビジョンが描けるか、可能性やスキルを広げるチャレンジができるか
・会社の認知度:これまでに知っている会社か、聞いたこともない会社なのか
・オフィス:清潔感がありおしゃれな雰囲気のオフィスか、散らかっている汚い事務所か
・休日:常識的な適切な休日を取れるか、夜遅い残業が多い会社ではないか
などは、大切であり、就職先を選ぶ際に、他の会社と比較をして検討します。
もちろん給与面や待遇の条件は重要であり、世の中の基準を下がっていては採用が困難です。
不動産会社において、新入社員を採用しようとする時に、採用力を上げるための対策や戦略が必要です。
10年前から、採用対策に力を入れている、弊社(株)クラスコの、採用対策や採用戦略をご紹介させていただきます。
成果も手応えも十分にある、この戦略4選をぜひ参考にしてください。
(株)クラスコは 日経新聞とマイナビのランキングで13位をいただいています。
弊社としては、これまでで一番のランキングです。
この図にもあるように、企業に採用のエントリー(応募)をする時に、約半数の人が元々知っていた会社に希望を出したというデータがあります。
つまり、会社の認知度というのは、顧客に向けてだけでなく、採用率を上げるためにもとても大切だということがわかります。
それではどのようにして、認知度が上がるのでしょうか。
弊社(株)クラスコの採用の状況を例に挙げれば
・子供の時からよくテレビで会社のコマーシャルを見ていた(そのコマーシャルソングを歌う事ができる)
・よく街で看板を見た
・会社の車が走っているのをよく見た
などが、あります。
このうち、「看板をよく見たし、車もよく見るけど、なんの会社かは知らなかった」という人もいるほどです。
単に目立つだけでなく、デザイン性のあるもの、おしゃれなものとしてブランディングされていることも、若い人が就職先として選ぶ企業のイメージとしてはとても大切でしょう。
この項目の前後に解説している
1.会社の認知度を上げる
3.会社のビジョンを言語化・ビジュアル化
に関連する、非常に重要な部分が、この「会社のブランディング」です。
会社のビジョンをCI(コーポレートアイデンティティ)として明確に掲げられていることは、企業価値を上げるために最も必要です。
CIが明確である企業は、
・社会的に地域に貢献できる会社
・会社自身の成果を上げていける
・会社の採用力が上がる
などの成果を出しやすいと考えられます。
「CI:コーポレートアイデンティティ」
・MI:理念の統一
・BI:行動の統一
・VI:視覚の統一
そして、このCI(コーポレートアイデンティティ)は、企業のブランディングを行う際のベースになります。
ブランディングができている会社は、認知度が上がりやすくなります。
▼「ブランディング」に関する参考記事
就職先を探している人や選んでいる人にとって
・会社のビジョンがあること
・そのビジョンが明確であること
は、とても重要になります。
応募してくる就職希望者自身も、
・自分のビジョンがすでにある
・就職して社会人になったら、自分自身がビジョンを持ちたいと望んでいる
・ビジョンのある会社に、貢献したいと夢を描く
などの意識があるため、マッチングしやすくなります。
逆を考えれば、ビジョンが明確でない会社には、上記のような可能性のある新人が入ってこない事が考えられるでしょう。
さらに、とても勿体無いと考えられるケースは、せっかくその企業や会社にしっかりとした理念やビジョンがあるにも関わらず、そのビジョンが言語化されていたり、ビジュアル化されていないため、就職先を探している学生に、ビジョンが明確に伝わらないというケースです。
では、どのように言語化、ビジュアル化ができるのでしょうか。
まずは、採用対策を目的とするならば、若い人たちの感覚やセンスにマッチしている事が大切です。
また、社会経験のない若い人にとってもわかりやすいものでなければいけません。
そのためには、「2.会社のブランディング」に挙げましたが、そもそも会社のイメージやデザインがブランディングされている必要があります。
例として、弊社(株)クラスコでは
・「世界中に人生楽しい人を増やす」というVISION
・「新しい社会をデザインするアイデア実行企業」というMISSION
があり、このイメージをグラフィック化して展開しています。
考え方を変えれば、そもそも若い人で「不動産屋で働きたい!」と考え就職活動をしている人は少ないと考えられるので、こういった
・会社のビジョン
・会社の掲げるミッション
に共感してもらう事の方が、業務内容云々よりも重要になってくると言えます。
また、このビジョンを言語化する・ビジュアル化する時は、
・若手も一緒にビジョンを見ることができそうだ
・若手が活躍できそうだ
というイメージを持ってもらえる事が、とても大切になります。
取り組んでいる対策のうち、重要であり、効果も高いと考えられているのが、インスタで日常の社員の様子を公開し続けている取り組みです。
作られたものや、特別に撮影したものではなく、
・普段の社員の様子をなるべくありのまま動画で公開
・社員の楽しそうな雰囲気をなるべく出す
・若い社員もやりがいを持っている雰囲気を映す
・和気藹々とした印象を持てる編集にする
・字幕やナレーションで、親しみやすい動画にする
などの工夫をして、定期的に配信しています。
採用の応募を検討している人は、この動画を見ることにより、先ほども述べた「社風」が伝わり、こんな会社なら勤めてみたいという興味や関心をひき、また、安心して希望を出す事ができます。
採用におけるプロセスごとの対策を具体的にまとめます。
雇用における課題は多岐にわたりますが、以下の5つのプロセスにおいて、例にあげたような具体的な対策ができれば、採用難の状況を打破するために、効果的な手助けになるでしょう。
・ブランディング:会社のビジョン、ミッション、メッセージを明確に統一し、表現し、それを広報活動に組み込むことです。
・ソーシャルメディアの活用:InstagramやFacebookなどのプラットフォームでの活動や広告を通じて認知度を高めることができます。
・口コミ:現在の従業員が働く場所として会社を推奨することで、その信頼性と認知度を高めることができます。
・魅力的な求人広告:応募者が興味を持つような詳細な職務内容、成長の機会、福利厚生についての情報を提供します。
・簡単な応募プロセス:応募する人にとって、フレンドリーで簡単なオンライン応募プロセスは、より多くの人々が応募しやすいように促します。
・タイムリーなフィードバック:応募者に対して迅速かつ適切にフィードバックを提供します。待たせると興味を失う可能性があります。
・面接のスケジューリング:候補者の都合を尊重することも重要です。全てを応募者に合わせる事はできませんが、面接を受ける機会や可能性を高めます。
・明確なコミュニケーション:面接のプロセスと期待値を明確に伝えることで、候補者が途中で辞退するリスクを減らします。
・強力なオファー:適切な給与や、魅力ある福利厚生は、内定を受け入れる確率を高めます。
・キャリアパスの説明:長期的なキャリアの展望を示すことで、候補者があなたの会社での未来をイメージする手助けになります。
・会社の持つ文化や伝統:候補者が会社の文化や伝統と合致していると感じると、内定を受け入れる可能性が高まります。
・内定から入社までのフォローアップ:候補者が他のオファーを考慮する時間を与えすぎないように、定期的にコンタクトを取ります。
・オンボーディングプロセス:新入社員が仕事を始める際にスムーズに移行できるよう、適切なオンボーディングプロセスを設けることは重要です。
・歓迎の気持ち:新入社員が歓迎され、その一部であると感じさせることで、初日からの離職率を減らすことができます。
今回の記事では、不動産業を営む企業での採用率を上げるために、新しい社員を採用するにあたり、どのような対策や戦略があるか、についてご紹介させていただきました。
以下の4つの観点で、採用対策に関する重要なポイントをまとめています。
・不動産会社で人手不足となる背景
・若い働き手が就職先に求めているもの
・採用力をアップするための戦略
・採用におけるプロセスごとの対策
ぜひ、採用力アップのために、採用人気企業になるために、この記事を参考にしてください。
▼こちらの記事も参考にしてください▼
今回の記事は、弊社のオンラインサロンの中で、企業様から寄せられた質問に対して回答させていただいた内容をご紹介したものになります。
▼オンラインサロンの中で
「人手不足でやりたいことに手がつけられません」という質問が寄せられました。
この質問に対し、オンラインサロンで弊社スタッフが回答させていただきました。
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(毎月第3金曜日11:00〜配信予定)
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