賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
地方や田舎でのアパート経営は、土地や物件が安いため始めやすそうですが、人口減少や空室率の増加もあり「本当に大丈夫だろうか」とお悩みではありませんか?
そんな方のために、今回は「地方や田舎でのアパート経営について」徹底解説していきます。
アパート経営を始めるための費用は高額になるものの、継続的な収入を得ることができる可能性があります。
単身者向けアパートの場合、1〜2年程度の入居期間が見込め、ファミリー向けの場合は、10年以上の長期で借りてもらえることもあります。
また、アパート経営は駐車場などよりも高い賃料を設定することが可能で、高い利回りを確保しやすいのも強みです。
このほか、アパートなど居住用不動産が建てられている土地(住宅用地)には一定の税金の控除があり、固定資産税の額は安くなります。
では、地方や田舎ならではのメリットを見ていきましょう。
やはり最大のメリットは、土地や物件を安く購入できることです。
初期費用を抑えることは、リスクを減らせるだけでなく、利回りでも期待が高まりやすくなります。
都心と比べて競合相手が少ないのも特徴です。
同じエリアの中に競合がいたとしても、競合物件のオーナーが集客に力を入れていないこともあるため、新しい入居者を簡単に集めることも可能です。
エリアの特性や将来性を見極め、物件ニーズが高い、もしくはこれから高まっていくと期待されるエリアの物件を購入できれば、初期費用が安い分さらに利回りが高まりやすくなります。
地方のアパートの中には、地主が土地活用でアパートを建てたものの、高齢となったためあまり管理されず、放置されているなどの掘り出し物件があります。
購入時は空室率が高くても、きちんと空室対策を行えばすぐ入居者が決まり、大きな利益を上げてくれる物件になるかもしれません。
地方や田舎でのアパート経営をする際には、事前にデメリットも知っておくことも重要です。
人口の少ない田舎では、賃貸物件に対するニーズを事前に見極めておかなければ、入居者が見つからないといった状況も十分に考えられます。
また、数少ない入居者を複数の物件で取り合うことになるので、集客力を高めるために家賃の値下げ競争が起こる可能性もあります。
しかし、必要以上に値下げや空室が続く場合でも、メンテナンス費用や固定資産税といった維持費が発生するため、物件を所有しているだけで赤字が拡大するという危険性があります。
物件の価格が低いということは、物件自体の価値も低くなっているということです。
アパートローンを利用する場合は、物件を担保に金融機関から融資を受けるため、物件の評価が低いと、審査に通りづらくなる可能性があります。
地方の中古アパートは、買い手を見つけにくいというデメリットもあります。
様々な理由でアパート経営をやめたいと思ったときに、購入希望者がなかなか現れないというケースは珍しくありません。
元々の資産価値が低いため、売却価格をかなり低く設定する必要があり、期待していたほどの売却益を得られない可能性もあることを忘れないようにしましょう。
売却を視野に入れている場合は、金融機関の融資姿勢についても慎重に判断することが大切です。
地方や田舎で都市部のような経営方法を行ってしまうと、アパート経営に失敗してしまう可能性が高くなります。
地方には地方のニーズや特色があるため、そこをよく理解して経営計画を立てていくことが求められます。
田舎であっても、駅周辺や市街地、民間企業の工場付近などは、住居ニーズが高まります。
周辺に大型商業施設があり、人や物の集まりやすい場所であれば、アパートを借りてくれる人も見つかりやすくなります。
また、車移動が当たり前という場合も多く、駐車場の有無も大きなポイントです。
ファミリー向けのアパートを経営するのであれば、最低でも1部屋に2台の駐車スペースが確保できることが必須条件となります。
価格の安さだけで購入してしまっては、管理状態が良くなかったりデザインも古かったりで、入居者が決まらない可能性があります。
そうなると修繕費やリフォーム代が多額になり、結果的に利回りを下げる要因となります。
物件や土地の状態をしっかりと確認してから購入に踏み切るようにしましょう。
購入前には、周囲に競合物件がどれくらいあるのか、どれくらいの稼働率なのかをチェックしておきます。
競合物件がなければ高い入居率を維持できることがある一方、周囲の稼働率が低い物件ばかりだと賃貸需要を見込みにくいと判断できます。
地方のアパート経営では、サブリース契約に注意しましょう。
サブリース契約とは、入居者がいない場合や家賃滞納が起きたとしても不動産会社が代わりに家賃を保証してくれるサービスです。
安定的な収入が得られるため、メリットが大きいように感じられますが、サブリース契約を結ぶのであれば、しっかりと契約内容を確認してから契約を結ぶ必要があります。
ほとんどのサブリース契約では、2年ごとに家賃保証の金額の見直しを提示され、ほとんどの場合、賃料保証の値下げを要求されます。
この値下げ要求は、契約書に記載されているため拒否することができません。
サブリース契約においてトラブルが発生するケースもあるので、注意しましょう。
地価よりも物件価格のほうが安いアパートを購入できれば、もしアパート経営で失敗しても売却検討がしやすくなります。
これは、不動産を手放して現金化せざるを得なくなった売主が、地価よりも安く売りに出しているなどの背景があると予想されます。
このような土地値よりも安い物件を購入検討することで、大きな損失を避けられる可能性があります。
ただし、アパートのような収益物件は、物件に期待できる収益性と評価額が反比例する傾向にあります。
土地値よりも安い中古物件は、何らかの重大な欠陥を抱えていることもあるため、売主の売却理由を確認し、慎重に検討することが重要です。
アパート経営を始めようと思っている人は、誰しも失敗はしたくないですよね。
そこで、地方や田舎でのアパート経営を成功させるコツについて解説します。
物件情報誌や不動産情報サイトには基本的に「表面利回り」が掲載されていますが、アパート経営は、エリアに関係なく「実質利回り」を計算して損益をしっかりと見極めておくことが重要です。
利回りには、表面利回りと実質利回りの2種類があり、表面利回りはあくまでも満室時の数字であるため、表面利回りのみを見て購入しても、実際には空室が発生する可能性があります。
より現実に近い金額でシミュレーションするには実質利回りを計算することが必要となります。
実質利回りは、家賃収入から経費を差し引いて計算します。
表面利回りが高くても、実質利回りを計算すると、利回りがかなり低くなるというのはよくあることです。
そのため、地方のアパート経営を始める場合は、「実質利回り」を計算し、比較するようにしましょう。
地方のアパート経営では、空室リスクに最も注意しなければなりません。
賃貸需要が低いエリアでの経営となるため、空室になった場合の対策をしっかりとしておくことが、長期的に安定した経営を継続していくために必要となります。
対象エリアの人口が将来的にどのように変化する可能性があるか、その周辺エリアで開発予定があるかを調べることも成功のコツです。
対象エリアで再開発などの事業予定がある場合、地価の上昇が期待できるほか、若者の流入により人口が増加する可能性もあります。
アパートの資産価値が上がれば、家賃収入だけではなく売却益を狙うことも可能です。
不動産会社の資料や地方自治体が公表している人口動態データ、自治体が計画している再開発計画などは、こまめにチェックしてみましょう。
地方や田舎でのアパート経営は、土地や物件を安く購入できるというメリットがありますが、売却時に期待していたほどの売却益を得られない可能性もあります。
アパート経営を始める前には、事前にメリット・デメリットを理解しておく必要があります。
また、失敗しないよう入念な調査と確認を行いましょう。
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