賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
日本国内でも利用者数が多いSNSとして、Facebook、Twitter、Instagramなどありますが、コミュニケーションアプリ「LINE」の月間アクティブユーザー数は、9,500万人(2023年6月末時点)を超えています。
これは、アプリのインストール数ではありません。
最低でも月に1回以上LINEを利用するユーザーが、9,500万人も存在するという驚異の数値なのです。
日常生活では、多くの人の利用が定着していますが、LINEは個人だけでなくビジネスツールとしても活用でき、不動産業界においてもデジタルコミュニケーションの重要性が高まっています。
本記事では、不動産会社がLINEを活用する際の主なメリットについて解説します。
不動産会社がLINEを活用するメリットは多岐にわたります。
LINEを活用することで、不動産会社は顧客との関係を強化し、サービスの向上を図ることができます。
以下で詳しく解説します。
eメールアドレスは持っていても、LINEをメインに利用していてメールはたまにしか見ていないという方もが増えています。
LINEの開封率は60%、メルマガは10〜30%とも言われており、メールと比べて、LINEのメッセージは開封率が格段に高いことがわかります。
参照:Lステップ メルマガ・LINE公式アカウント・Lステップの比較
例えば、メルマガの購読者が1000人いるとします。
開封率が10%の場合は、100人にしか情報が届いていないということになります。100人の中で、きちんと内容を見ている人はどのくらいいるのでしょうか。
一方で、LINE公式アカウントを使った場合は、友だちが1000人いたとして、開封率が60%の場合、600人に情報が届いているということになります。
より多くの人に情報が届くツールの方が、目に留める機会が増えるため、来店数の増加にも繋がります。
さらに、メールがプロモーションやスパムとして分類されることが多いのに対し、LINEメッセージは個人間でのやり取りが主体であるため、より個人的なものと捉えられ、開封されやすくなっています。
また、スマートフォンのプッシュ通知機能により、メッセージが届いた瞬間にユーザーの目に触れる即効性もメールよりも高いと言えます。
これにより、不動産情報のタイムリーな提供や、緊急の連絡が必要な場合にも迅速に対応することが可能です。
LINEを介したコミュニケーションはスピーディーです。
ご存じの通り、LINEはメールのような定型文でのやりとりではなく、フキダシ状の枠にコメントが飛び交い、スピード感のあるやりとりが展開されます。
このチャット形式が、かしこまった印象を与えずに、お客様が気軽に文章を送ることができるのです。
ビジネスにおいても、このスピード感をうまく利用すれば業務の効率アップにつながることでしょう。
テキストメッセージ、スタンプ、画像、動画など、多彩なコンテンツを用いて、ユーザーに対してリッチな情報提供が行えます。
また、リアルタイムでの質問に即座に返答することができ、これにより顧客満足度の向上にもつながります。
さらに、電話に比べて圧倒的に手軽であり、多忙な顧客であっても気軽に不動産会社との間で情報交換を行えます。
LINEの自動返信機能を用いれば、よくある質問に対しては事前に設定されたメッセージを自動で返信することができます。
物件の空き状況や賃料の範囲、内覧の予約方法など、基本的な情報提供を自動化することが可能です。
さらに、「この物件はペット可ですか?」や「駐車場はありますか?」といった一般的な質問に対しても、自動的に答えを提供できます。
これにより、不動産会社のオペレーション負荷が軽減されるだけでなく、顧客は24時間いつでも疑問を解消することができます。
LINEを通じてのコミュニケーションでは、顧客の反応や過去の対話が記録され、これをデータとして活用することができます。
過去のメッセージを参照することで、顧客が何に興味を持っているのか、どのような質問をしたのかといった情報を容易に把握できます。
不動産会社は、これらの情報を分析することにより、顧客のニーズや好みを理解し、パーソナライズされたサービスを提供することが可能です。
例えば、顧客が以前に興味を示した地域の新しい物件情報を優先して提供することで、より関連性の高いサービスを提供できます。
ターゲットマーケティングは、不動産会社にとって非常に効果的な手法です。
LINEでは、年齢や性別、居住地域など顧客の属性や興味に基づいて、送信するメッセージの対象を絞り込むことができます。
これにより、ターゲットに合わせた効果的なマーケティングが行えるようになります。
例えば、ファミリー向けの物件を探している顧客に対して、子育てに適した環境を備えた物件情報を送るなど、よりパーソナライズされたプロモーションが行えます。
LINEでは、アカウントをフォローしている顧客に対して、定期的に物件情報やニュースを送ることができます。また、LINE上で直接チャットを通じて問い合わせを受けたり、アンケートを配布したりすることで、顧客の興味やニーズを把握することができます。
さらに、タイムライン機能を使用してイベントの告知や、お客様の声を共有することもでき、これによりコミュニティ感を高め、集客効果を上げることができます。
ビジネスツールとして広く活用されているLINE公式アカウント。
不動産業界においても導入が進んでおり、顧客との活発なコミュニケーションを支えています。
不動産会社にとっては、顧客から寄せられた質問に対する回答や、物件情報の提供、アンケートやフィードバックに役立てるなど、素早い対応を行えるツールとして非常に便利です。
また顧客側にとっても、不動産会社に足を運ばなくても欲しい情報が配信される、住みたい条件の物件を手軽に収集できる、知らないうちに物件情報を逃してしまうリスクが減るなど、さまざまなメリットがあります。
以下では、具体的にどのように不動産会社でLINEを活用できるのかを紹介します。
不動産仲介業務におけるLINEの利用は、主に顧客とのコミュニケーション、物件情報の共有、そして商談の進行に有用です。
・物件情報の配信: 新着物件やキャンペーン情報、オープンハウスの案内などをリアルタイムで配信できます。
・顧客とのコミュニケーション: LINEを使って、顧客からの問い合わせに迅速に対応したり、購入後のフォローアップを行ったりすることが可能です。
・スケジュール調整: 見学会や打ち合わせの日程調整をLINE上で簡単に行えます。
・契約書類のやりとり: 電子署名や確認書類の送付など、LINEを介して簡易的な契約関連書類のやりとりを行うことができます。
・リマインダー機能: 家賃の支払いや更新の期日など、重要なリマインダーをLINEで送ることができます。
・顧客管理: 顧客の購入履歴や好み、関心がある物件タイプなどのデータをLINE上で管理し、パーソナライズされた情報提供を行うことができます。
・アンケート・フィードバックの実施: 顧客満足度調査やサービス改善のための意見を収集するためにアンケートを実施できます。
・自動応答・チャットボットの導入: よくある質問への自動応答や、簡単な顧客対応をチャットボットで行えるようにします。
・情報共有: 内部での物件情報や顧客情報の共有、会議の通知など、社内コミュニケーションを活性化させることができます。
・動画やVRの活用: 物件の動画や360度VRなどをLINEを通じて顧客に提供し、リモートでの物件体験を促進できます。
・決済機能の活用: LINE Payなどの決済機能を利用して、手付金や仲介手数料の支払いをスムーズに行えます。
これらの機能を利用することで、顧客サービスの向上や業務プロセスの効率化を図ることが可能です。
しかし、プライバシーの保護や個人情報の取り扱いには注意が必要であり、適切なセキュリティ対策を施すことが大切です。
また、公式な契約や法的効力を持つ文書の交換には、LINEを使用するのではなく、公式な手段を選びましょう。
以下はLINEを利用した不動産管理の具体的な例です。
・お知らせ配信: 緊急の連絡や、メンテナンス情報、周辺のイベント情報などをLINEを通じて迅速に配信できます。
・質問・相談窓口:借主からの日常的な質問や相談をLINE上で受け付けることができます。これにより、対面や電話よりも気軽に問い合わせを行えます。
・書類のやりとり:契約書や重要事項説明書などの書類をデジタル化し、LINEを通じてやり取りすることが可能です。これにより紙の消費を減らし、効率的な管理が可能になります。
・入居者管理:入居者の情報管理をLINE上で行い、入居者ごとの対応履歴を管理することで、パーソナライズされたサービス提供が可能になります。
・決済機能の活用:LINE Payなどの決済機能を利用して、家賃の支払いを簡単に行うことができます。
・アンケート実施:入居者の満足度調査や、サービス改善のための意見収集をLINE上で行うことができます。
・予約システムの導入:共有施設の予約などをLINEを通じて行えるようにすることができます。
・緊急時の対応:地震や台風などの緊急時に、LINEを通じて安否確認や必要な情報の提供を行うことが可能です。
・メンテナンスリクエスト:入居者からの修繕依頼をLINEで受け付け、進捗状況を共有することができます。
・マーケティング:物件の空き情報やキャンペーン情報をLINEで配信し、新規顧客の獲得や既存顧客のリテンションに繋げることができます。
これらの活用方法は、顧客満足度の向上、業務の効率化、コスト削減など、不動産管理会社にとって多くのメリットをもたらします。
ただし、プライバシー保護やセキュリティの面で注意が必要であり、個人情報の扱いには特に慎重に行動する必要があります。
また、LINEでのコミュニケーションは非公式であると見なされる場合もあるため、正式な契約書や法的文書に関しては、適切な書面でのやり取りを行いましょう。
個人情報保護とセキュリティ
LINEを通じてやり取りする情報には個人情報が含まれることが多いため、プライバシー保護法に従って適切に扱う必要があります。
顧客から受け取った情報は第三者に漏らさないように管理し、不要になった情報は適切に処分することが重要です。
また、アカウントの乗っ取り防止のため、二段階認証などのセキュリティ強化を行い、定期的なパスワードの変更を推奨します。 重要な取引情報はLINE上でやり取りせず、よりセキュアな方法を選択するべきです。
法規制とコンプライアンス
不動産取引には法的な書類が伴うため、LINEでの非公式なやり取りが契約の代わりになることはありません。公式な文書は適切な方法で交換する必要があります。
広告に関する法律(宅地建物取引業法など)を遵守し、誤解を招くような不正確な情報を配信してはなりません。
レスポンスの速さと正確さ
顧客は迅速なレスポンスを期待していますが、情報の正確さを保ちながら返信することも大切です。
混雑時や非業務時間は自動応答機能を利用するなどして、顧客の期待に応える努力が必要です。
言葉遣いとマナー
フォーマルなコミュニケーションを心がけ、敬語を適切に使うなど、社会的なマナーを守ることが大切です。
自動化と人的資源:
チャットボットなどの自動化ツールを活用して、簡単な問い合わせには機械が答え、複雑な問い合わせや重要な案件には人が対応するようにすることで効率化を図ります。
しかし、過度な自動化は顧客からの反感を買うこともあるため、バランスが重要です。
データ活用
LINEで得られた顧客データは分析し、マーケティング戦略の策定やサービス改善に活用します。 データの収集・分析はプライバシーポリシーに基づいて透明に行うことが重要です。
公式アカウントの運用
不動産会社としてのブランドイメージを損なわないように、公式アカウントはプロフェッショナルに運用します。
誤情報や誤操作を避けるため、アカウントの管理権限を厳格に管理し、運用ルールを定めることが望ましいです。
これらの注意点を守りつつ、LINEを上手に活用することで、不動産会社は顧客満足度の向上や業務の効率化を図ることができます。
不動産会社がLINEを活用するメリットは非常に大きく、デジタル時代のコミュニケーション戦略において欠かせない要素となっています。
顧客との距離を縮め、効率的な情報提供とサービスの提供を実現するためにも、LINEの活用は不動産業界においてますます重要になってくるでしょう。
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