
賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
賃貸管理業務において、オーナーとの信頼関係は業績や契約継続に直結します。
本記事では、賃貸管理の現場で実践できる、オーナーとの信頼関係を築くための具体的な7つの方法をご紹介します!
賃貸管理業務を円滑に進め、さらにビジネスを拡大していくうえで、オーナーとの信頼関係は欠かせません。
信頼が築かれていると、継続的な管理契約の維持はもちろん、新たな物件の管理依頼や、他のオーナーへの紹介など、さまざまなビジネスチャンスにつながります。
一方で、信頼関係が築けていない場合には、連絡の行き違いや情報不足からトラブルが発生しやすくなり、最悪の場合には契約の打ち切りやクレームの増加といったリスクを招く可能性もあります。
こうした事態は、業務の効率性や収益性にも大きな影響を及ぼすため、信頼関係の構築は賃貸管理業務における最優先課題の一つといえるでしょう。
オーナーとの信頼関係を築くうえで、最も基本かつ重要なのが「定期的なコミュニケーション」です。
管理会社にとっては日常的な業務でも、オーナーにとっては物件の状況が見えづらいため、不安を感じやすくなってしまいます。
その不安を解消し、安心して物件を任せてもらうためには、定期的な情報提供が欠かせません。
たとえば、月次や四半期ごとの報告書を通じて、入居状況や収支の報告を行うことはもちろん、設備トラブルの早期発見・対応状況、市場動向や周辺エリアの空室率などの情報を共有します。
また、大きなトラブルがない時こそ、簡単な近況報告や物件の様子を伝える連絡を入れるよう心がけましょう。
こうしたコミュニケーションの積み重ねが、「この管理会社に任せていれば安心だ」という信頼感を生み、長期的な関係構築につながっていきます。
賃貸管理では、収支報告、修繕の必要性、入居者の動向など、オーナーが把握すべき情報がたくさんあります。
これらの情報を、曖昧にせず、誤解のない形で丁寧に共有することが信頼構築の基本です。
修繕が必要な箇所については、修理の内容・見積金額・緊急性などを明示したうえで、複数の選択肢を提示し、オーナーに納得してもらったうえで対応進めます。
収支報告では、家賃収入・経費・手数料・入出金のタイミングまで詳細に記載し、不明点が残らないよう配慮することが大切です。
契約内容の変更や入居者対応についても、事前の説明と報告を徹底し、後出しや報告漏れがないように心がけましょう。
賃貸物件では、入居者からのクレームや設備の不具合、騒音トラブルなど、予期せぬ問題が発生することが避けられません。
トラブルに直面したときには、管理会社としての対応スピードが求められます。
問題発生時には、まず迅速に現場対応を行い、一次報告として現状と初動をオーナーに共有しましょう。
次に、解決までの見通しや必要な対応策、費用などを明確に伝えることで、オーナーは安心して判断を下すことができます。
対応後には結果報告も忘れずに行い、処理が完了したことをしっかり伝えることが重要です。
あらかじめ、社内でトラブル時の対応フローを標準化しておくと、誰が対応しても質の高いサービスを提供でき、迅速かつ的確な対応につながります。
トラブル対応は管理会社の実力が試される瞬間です。
このときの対応次第で信頼を大きく獲得するチャンスにもなります。
賃貸管理業務において、プロとしての視点から適切な提案や判断をすることは大切ですが、それ以上に大切なのが「オーナーの意向を第一に考える姿勢」です。
物件の所有者であるオーナーが納得・安心して任せられるようにするには、オーナーをしっかり巻き込むことが不可欠です。
たとえば、修繕の判断や設備更新、家賃設定の見直しなどの場面では、事前に複数の選択肢や見解を提示し、それぞれのメリット・デメリットを説明したうえでオーナーの意見をヒアリングします。
ここで「現場判断だから」と一方的に進めてしまうと、後から不満や不信感につながりかねません。
オーナーの運用方針や資産形成に対する考え方を理解し、それに沿った提案や対応を行います。
丁寧なコミュニケーションと、柔軟な姿勢を持つことが、長期的な良好な関係を築くカギになります。
賃貸管理に関わる法律や制度は、年々複雑化・多様化しており、定期的に改正や新設が行われます。
民法改正やサブリース規制、住宅セーフティネット制度、インボイス制度など、対応が必要な法制度はたくさんあります。
このような変化に対応するためには、管理会社側が常に最新情報をキャッチアップし、オーナーに対してわかりやすく解説・共有する姿勢が求められます。
単に情報を伝えるだけでなく、「なぜ必要なのか」「対応しないとどんなリスクがあるか」を具体的に説明し、必要に応じてアドバイスを行いましょう。
オーナーが物件の状況を正確に把握するためには、定期的な報告書の提出が欠かせません。
月次・四半期・年次といったタイミングで、収支の明細・入居状況・問い合わせ件数・修繕履歴などを網羅したレポートを作成し、適切なタイミングで報告します。
報告書は単に数字を並べるだけでなく、図表やコメントを加えることで視認性と理解度を高める工夫も重要です。
特に収支の変動要因や今後の見通しなどを補足することで、オーナーはより戦略的な判断を下しやすくなります。
報告の際にはメール送付だけでなく、電話や面談などで補足説明を行うことも効果的です。
丁寧な対応が、「きちんと管理してくれている」という安心感につながります。
信頼関係をさらに強くするためには、日々の管理だけでなく、オーナーの資産を長期的にどう守り、育てていくかという視点も欠かせません。
物件は「運用する資産」であり、単なる建物ではありません。
長期にわたって高い収益性を維持するには、戦略的な提案が重要です。
たとえば、築年数が経過した物件には、適切なタイミングでの外壁塗装や共用部リノベーションなどのリフレッシュ提案を行うことで、空室率の改善や家賃維持につながります。
また、Wi-Fi完備や宅配ボックスの設置といった入居者ニーズへの対応も、競争力を高める施策として効果的です。
オーナーとの信頼関係は、賃貸管理業務の基盤であり、その質がビジネスの成果を大きく左右します。
今回ご紹介した7つのコツはいずれも、日々の業務の中で実践可能な内容です。
これらを意識的に取り入れていくことで、オーナーからの信頼を得ることとなり、結果として継続的な契約や新たな管理依頼といったビジネスの拡大にもつながります。
地道な努力が確実に成果を生み出します。
ぜひ、日々の管理業務にこれらのポイントを活かしてみてください!
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