賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
勤務時間インターバル制度という言葉を聞いたことはありますか。
働き方改革の一環として取り入れられた勤務時間インターバル制度。
こちらの制度の内容や海外と日本との違いやメリットついて取り上げます。
「勤務時間インターバル制度」とは、労働者の終業時刻から、次の始業時刻の間に一定期間の休息を設定する制度であり、労働者の生活時間や睡眠時間を確保し、健康な生活を行うための重要な制度となっています。
長時間労働を防止する目的があります。
この制度は、2019年4月より、日本の全企業に「努力義務」という形で制度化されたものです。
この他、ある時刻以降の残業を禁止し、次の始業時刻以前の勤務を認めないこととするなどにより「休息期間」を確保する方法も考えられます。
このように、一定の休息時間を確保することで、労働者が十分な生活時間や睡眠時間を確保でき、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら働き続けることができるようになると考えられています。
「勤務間インターバル」は、働き方の見直しのための他の取組みとあわせて実施することで一層効果が上がると考えられ、健康やワーク・ライフ・バランスの確保策として期待されています。
(出展:東京労働局HPより)
勤務時間インターバル制度の先駆けであるEU(欧州連合)では、11時間以上の休息時間を設けることが法律で義務付けられています。
例えば、9時始業、17時終業の企業で、17時から24時まで残業した場合、その11時間後の翌日の11時からが始業時間となります。
9時から11時までは休息時間となり、勤務してはいけないと定められています。
日本での勤務間インターバル制度は「終業から始業までの時間」を設定することが事業主の努力義務とされただけで、法令化されていません。
そのため、休息時間の長さや不就労時間の賃金の取り扱いは各会社が定めるところによることになります。
このままでは、EU諸国と日本の労働時間の差は一向に縮まる気配はありません。
加えてここ数年、長時間労働や過重労働による過労死などが大きな問題となっています。
労働者の暮らしと健康を考えて労働環境の改善こそ、働き方改革の根幹を成すものといえます。
・長時間労働を防止することで、労働者は毎日一定以上の休息時間を確保できるようになる。
・ワークライフバランスの向上に繋がり、ストレスを解消、心身の健康を保持することが可能になる。
・離職率の低下。
・労働時間が制限されるため「ダラダラ残業」を防止し、生産性が向上。
・企業イメージ向上による就職希望者の増加。
・過労などによる人的被害も未然に防ぐことができる。
また、中小企業向けにはこの「勤務間インターバル」の導入を推進するため、「時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)」という助成金も付与されます。
詳しくは厚生労働省東京労働局HPに掲載されています。
社員のモチベーションUP、また労働環境の整備の一貫として、ぜひ導入をご検討されてみてはいかがでしょうか?