
賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産業界で必要とされる資格の一つに「宅地建物取引士(宅建士)」があります。
税理士や公務員試験では学歴や年齢に制限がありますが、宅建にも同様の受験資格があるのでしょうか。
本記事では、宅建の受験資格や試験内容、登録時に注意すべきポイントについて解説します。
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引において契約時の重要事項説明など、法律で定められた業務を担当する国家資格者です。
不動産会社にとって、事務所ごとに一定数の宅建士を配置することが法的に義務付けられており、従業員が資格を取得することは、企業の信頼性向上にもつながります。
宅地建物取引士(宅建士)試験は、大卒などの学歴要件がなく、どなたでも受験できます。
毎年発行される宅建の「試験案内」にも、「誰でも受験することができます」と明記されています。
ただし、規定により受験資格が認められない場合や、試験に合格しても宅建士としての登録や宅建士証の交付を受けられないケースがあります。
それでは、詳しく見ていきましょう。
かつて、宅地建物取引士(宅建)の試験には、学歴による受験資格の制限が設けられていました。
具体的には、昭和40年(1965年)から平成7年(1995年)までの間、「高等学校卒業以上」の学歴を持つ人のみが受験を許可されていました。
しかし、平成8年(1996年)からは制度が改正され、この学歴に関する制限は撤廃されました。
これにより、学歴に関係なく、誰でも宅建試験に挑戦できるようになり、より幅広い人々が挑戦できる資格となりました。
宅地建物取引士(宅建)の試験では、年齢による制限がないため、幅広い年代の方が合格しています。
令和5年(2023年)には、史上最年少となる10歳の合格者が誕生し、大きな話題となりました。
一方で、最年長の合格者は80歳から90歳と高齢の方も多く、年齢を重ねても挑戦し、合格できる試験であることがわかります。
宅建の資格は単に年齢に関係なく取得できるだけでなく、特に人生経験を重ねた方にとっては、資格取得後にその経験を活かすことができる点も特徴です。
例えば、社会経験を通じて培われた高いコミュニケーション能力は、宅建士としての重要な業務である「重要事項の説明」において、わかりやすく丁寧な説明を行うために役立ちます。
また、不動産営業では、顧客との信頼関係を築き、円滑な取引を促進する力を発揮できます。
宅建試験は年齢に関係なく誰でも受験できるため、多様な年齢層にとって挑戦しやすい資格です。
資格取得後は若年層にとってキャリア形成の第一歩となる一方で、社会経験を積んだ方にとっても転職や新たなキャリアの武器となり得るため、幅広い世代にとって価値のある資格だと言えるでしょう。
かつて宅地建物取引士(宅建)の試験には、学歴だけでなく実務経験にも制限がありました。
平成7年(1995年)までは「2年以上の実務経験」が受験資格として求められており、不動産業界で一定期間働いた経験がなければ受験することができませんでした。
しかし、平成8年(1996年)に制度が改正され、この実務経験に関する制限も撤廃されました。
これにより、業界未経験の人でも受験できるようになり、宅建はより多くの人々にとって挑戦しやすい資格となりました。
合格者の職業別構成比を見ると、不動産関係の合格者が約4割を占めていますが、資格の汎用性の高さから金融関係、鉄道関係、建設関係など、さまざまな職種の人々も取得しています。
さらに、実務経験が不要になったことで、これまで不動産業界に関わりがなかった人々にも門戸が開かれ、学生や主婦といった層の間でも人気が高まっています。
宅地建物取引士(宅建)の試験は、国籍に関係なく受験することが可能です。
外国籍の方でも受験資格を満たしていれば挑戦できます。
ただし、試験はすべて日本語で出題されるため、合格を目指すには日本語の読解力や理解力が求められます。
そのため、専門用語を含む問題文を正確に理解し、適切に回答できるだけの日本語能力が必要と言えるでしょう。
また、居住地による制限も設けられていないため、日本国内であればどこに住んでいても、住んでいる都道府県で受験することが可能です。
基本的には住民登録をしている都道府県での受験が原則ですが、試験問題は全国共通であるため、地域による難易度の差や不公平はありません。
基本的には、宅建試験は誰でも受験できる制度ですが、例外も存在します。
例えば、カンニングなどの不正行為(またはその試み)が認められた場合、最長で3年間の受験資格停止処分が下されます。
試験当日の遅刻も原則として受験不可となります。
試験は13時から15時までの120分間実施されますが、13時30分を過ぎた時点で入室が認められなくなるため、開始時間には十分余裕を持って臨むことが重要です。
宅建試験を受験する際は、ルールと時間厳守が必須となります。
宅地建物取引士(宅建士)として登録が認められないケースは、法律により「欠格事由」として定められています。
主な欠格事由は以下のとおりです。
1. 成年被後見人または被保佐人
判断能力が著しく不十分と認められ、成年被後見人または被保佐人に該当する場合は登録できません。
2. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者
自己破産を申請し、裁判所から破産手続開始の決定を受けたものの、復権(法的に再び権利を得ること)が認められていない場合は登録不可です。
3. 宅建業法違反による罰則を受けた者
宅地建物取引業法に違反し、罰金刑以上の刑を受けた場合、刑の執行終了または執行猶予期間終了後5年間は登録できません。
4. 刑法など一定の犯罪で罰金刑以上の刑を受けた者
詐欺、横領、背任、業務上過失致死傷、暴力行為等処罰法違反など、業務の適正性に関わる犯罪で罰金刑以上を受けた場合、刑の執行終了または執行猶予期間終了後5年間は登録不可です。
5. 宅建業法に基づく免許取消処分を受けた者
宅地建物取引業者として免許を受けていたものが、業法違反により免許を取り消され、その取り消しの日から5年間は宅建士として登録できません。
6. 不正行為によって宅建士登録を受けた者
虚偽の申請や不正手段で宅建士として登録を受けた場合、その登録が取り消され、取り消しから5年間は再登録が認められません。
7. 宅建業に従事する上で必要な能力や適性を欠くと認められる者
社会的信頼を著しく損なう行為を行った場合や、業務を適切に遂行できないと認められる場合も登録が認められません。
8. その他の法律による制限
その他、宅建業法以外の法律でも、不正行為や業務遂行上の適性を欠くと判断された場合、登録が制限されることがあります。
これらの欠格事由は、宅建士が宅地建物取引業務において高い倫理観と信頼性を持つべきであることを保証するために設けられています。
そのため、資格取得後も法律を遵守し、社会的信頼を損なわない行動を取ることが重要です。
宅地建物取引士(宅建)試験は、不動産取引に関する知識を問う国家試験であり、主に法律や実務的な知識が出題されます。
ここでは、試験の形式と範囲、出題傾向と対策について詳しく解説します。
試験形式
試験方法:マークシート方式(四肢択一)
試験時間:2時間(120分)
問題数:50問
合格基準:年度ごとに異なるが、例年35点前後(50点満点)が目安(相対評価)
出題範囲
宅建試験の出題は、大きく4つの分野に分かれます。
分野 | 配点 | 出題数 | 概要 |
---|---|---|---|
1. 宅建業法 | 20点 | 20問 | 宅地建物取引業のルールや取引士の業務についての知識。最重要分野。 |
2. 権利関係(民法等) | 14点 | 14問 | 契約や所有権、借地借家法などの法律問題。難易度が高め。 |
3. 法令上の制限 | 8点 | 8問 | 建築基準法や都市計画法など、不動産取引に関わる法律。 |
4. 税・その他 | 8点 | 8問 | 不動産取得税や固定資産税などの税金、地価公示法、統計問題など。 |
(1) 宅建業法(約40%)
出題傾向
取引士の業務や取引のルールが頻出。
免許制度、報酬規定、重要事項説明、契約締結後の手続きなどが重点テーマ。
試験の得点源であり、合否を大きく左右する。
【対策】
暗記が基本:条文や規定を丸暗記するのではなく、事例とセットで理解する。
過去問の反復演習:同じような問題が毎年出るため、過去問を解くことが最も有効。
図や表を活用:免許の種類や報酬の計算方法などは、一覧表で整理すると覚えやすい。
(2) 権利関係(民法等)(約28%)
出題傾向
民法を中心に、借地借家法、区分所有法、不動産登記法などが出題。
他の分野に比べて難易度が高く、法律の解釈が求められる。
【対策】
基本的な民法を理解する:特に「意思表示」「代理」「契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)」「不法行為」などの頻出分野は重点的に学習。
判例を活用:条文だけでなく、実際の判例を交えて学習すると理解しやすい。
優先度を決める:苦手な場合は最低限の部分(相続・借地借家法など)を確実に得点し、深入りしすぎない。
(3) 法令上の制限(約16%)
出題傾向
都市計画法、建築基準法、農地法、国土利用計画法などが出題。
数字や規定を正確に覚えることが重要。
【対策】
計算問題の対策:「建ぺい率」「容積率」「用途地域」など、計算問題は過去問演習で習得。
表やフローチャートで整理:「開発許可が必要なケース」「用途地域ごとの建築制限」などは一覧表にまとめる。
過去問を中心に学習:法改正が少ないため、過去問の知識がそのまま使えることが多い。
(4) 税・その他(約16%)
出題傾向
不動産取得税、固定資産税、譲渡所得税など税法関連が中心。
不動産評価、統計、地価公示法などの知識問題も含まれる。
【対策】
最低限の知識を押さえる:「取得税」「固定資産税」「譲渡所得」の基本計算を理解する。
統計問題は直前対策:試験直前に最新のデータをチェックするのが効果的。
確実に点を取る:出題パターンがある程度決まっているため、過去問を中心に勉強すれば得点しやすい。
かつては学歴や実務経験による受験制限がありましたが、現在では年齢や国籍を問わず、誰でも受験が可能となっています。
また、宅建士として登録するためには一定の要件を満たす必要があり、欠格事由に該当する場合は登録が認められません。
試験はマークシート方式で出題され、特に「宅建業法」が重要な得点源となります。
権利関係(民法)や法令上の制限、税・その他の分野についても、出題傾向を理解し、過去問を活用しながら対策を進めることが合格への近道です。
宅建の資格は、キャリアアップや転職、独立開業の際に大きな強みとなります。試験対策をしっかりと行い、計画的に学習を進めることで、合格を勝ち取ることができるでしょう。
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