
賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産業界の繁忙期は、営業マンにとってまさに勝負の時期です。
春と秋は、引っ越しや住み替えの需要が急増し、一気に商談や契約が増えるタイミング。
成績を伸ばす大きなチャンスである一方、業務過多によるストレスや疲労も避けられません。
「毎日やることが多すぎて、気づいたら時間が過ぎている…」
「目の前の業務をこなすことで精一杯で、成果につながらない…」
そんな悩みを抱えている営業マンも多いのではないでしょうか?
本記事では、繁忙期を“乗り切る”のではなく、“チャンスに変える”ための心得と実践的な営業テクニックを詳しく解説します。
不動産業界には、特に忙しくなる「繁忙期」が存在します。
一般的に、春(1月〜3月)と秋(9月〜11月)が繁忙期にあたり、この時期は転勤・進学・就職などのライフイベントが重なるため、住宅の売買や賃貸の需要が急増します。
不動産営業マンにとっては、多くの顧客と接触できる絶好のチャンスであり、成約数を大きく伸ばせる時期です。 しかし、繁忙期は同時に試練の時期でもあります。
顧客対応が一気に増え、日々の業務量が膨大になるため、適切なスケジュール管理やタスクの優先順位付けをしなければ、対応が追いつかなくなり、結果的に機会損失につながることもあります。
また、疲労やストレスが蓄積しやすく、体調を崩してしまう営業マンも少なくありません。
この状況の中で成果を最大化するためには、効率的な業務管理と的確な営業戦略が必要不可欠です。
事前にしっかりと準備をし、計画的に動くことで、より多くの案件をスムーズにこなし、成約率を高めることができます。
繁忙期において成果を最大化するためには、限られた時間とリソースを有効活用しながら、質の高い営業活動を維持することが重要です。
ここでは、忙しい時期だからこそ意識したい5つの心得について解説します。
繁忙期は、通常よりも多くの案件や業務が重なり、すべてを完璧にこなすのが難しくなります。
そのため、タスクの優先順位を明確にし、効率よく進めることが成功のカギとなります。
タスク管理の重要性
限られた時間の中で成果を上げるためには、目の前の業務をやみくもにこなすのではなく、「何を最優先で処理すべきか」を判断することが重要です。
優先順位が曖昧なままだと、重要な案件を後回しにしてしまい、機会損失を招く可能性があります。
優先順位の決め方
優先順位をつける際の基準として、以下の2点を意識しましょう。
・案件の確度: 成約に近い案件から対応する
・期限の有無: 早急に対応が必要なものを優先する
たとえば、「契約直前の顧客へのフォロー」や「今月中に決めたいという顧客」は優先的に対応し、まだ検討段階の顧客には適切なタイミングで連絡するように計画を立てましょう。
効果的なタスク管理ツールの活用
優先順位を決めたら、タスク管理ツールを活用して業務を可視化することが重要です。
おすすめのツールとしては以下のようなものがあります。
・Googleカレンダー: スケジュールの管理に最適
・Trello: 案件ごとの進捗状況を整理しやすい
・Notion: メモやタスク管理を一元化できる
これらを活用することで、業務の抜け漏れを防ぎながら、スムーズに仕事を進めることができます。
繁忙期に陥りがちなのが、時間の無駄が増えることです。
アポイントメントや移動時間の管理を怠ると、スケジュールが崩れ、非効率な働き方になってしまいます。
繁忙期に陥りがちな時間の無駄
・移動時間が多すぎて、営業活動に使える時間が減る
・予定が詰まりすぎて、一つひとつの商談に余裕がなくなる
・事務作業が後回しになり、深夜に対応することが増える
効率的なアポイントメントの組み方
・エリアを意識して訪問先を固める(無駄な移動を減らす)
・「午前中は内見、午後は契約・事務作業」など、業務をブロック化する
・リモート対応を活用する(オンライン相談など)
「隙間時間」の活用法
・移動中にメールやチャットの返信を済ませる
・契約書や資料の確認をスマホでチェックする
・短時間でできる作業をリスト化し、空き時間に消化する
効率的に時間を使うことで、より多くの顧客に対応しながらも無理なく働くことができます。
繁忙期は対応する顧客の数が増えるため、一人ひとりに十分な時間をかけられなくなります。
しかし、対応の質を落とすことは、成約率の低下につながるリスクがあるため、工夫が必要です。
丁寧なヒアリングが成約率を左右する
・短時間でも的確に顧客のニーズを把握する
・「希望条件」だけでなく「本当に求めているもの」を引き出す
・質問リストを準備し、効率よく情報収集を行う
マニュアル化・テンプレート活用で対応効率アップ
・よくある質問への回答テンプレートを用意する
・内見案内時の説明ポイントを整理し、簡潔に伝える
・資料送付や契約の流れを統一することで、ミスを減らす
・AIチャットボットや自動返信メールの活用
・LINE公式アカウントやメールの自動返信を設定し、即時対応を実現
・チャットボットを活用して、基本的な質問に自動対応
・事前に送る資料を整備し、顧客が自主的に情報収集できるようにする
対応の質を落とさず、効率化を図ることで、より多くの顧客に満足してもらえる営業が可能になります。
繁忙期は長時間労働になりがちで、ストレスや疲労が蓄積しやすくなります。
体調を崩してしまっては、どれだけスキルがあっても成果を上げることができません。
繁忙期のストレスマネジメント
・ストレスの原因を把握し、対策を講じる
・1日の終わりに「良かった点」「改善点」を振り返る
・休日は仕事から完全に離れ、リフレッシュする
・睡眠・食事・運動のバランスを整える
・最低でも6時間の睡眠を確保する
・栄養バランスの取れた食事を心がける(ジャンクフードに頼らない)
・軽い運動(ウォーキングやストレッチ)を習慣化する
ストレス軽減に役立つ習慣
朝のルーティンを決めて、1日をスムーズにスタートします。
深呼吸や瞑想を取り入れ、リラックスする時間を作りましょう。
仕事終わりに趣味の時間を設ける 健康を維持することで、繁忙期でも安定したパフォーマンスを発揮できます。
繁忙期は個々の営業マンだけでなく、チーム全体の連携が重要になります。
一人で抱え込まず、周囲と協力しながら業務を進めることが、効率化と成果向上につながります。
チーム内の情報共有を強化する
顧客情報や進捗状況を共有し、二重対応を防ぎます。
また、定期的なミーティングを行い、問題点を早期に解決しましょう。
忙しい時期ほど、適切に役割分担をすることが大切です。
個人の力だけでなく、チームワークを活かして繁忙期を乗り越えることが、長期的な成功への鍵となります。
繁忙期は顧客数が増える一方で、競争も激化します。
限られた時間の中で、いかに効率よく成約に結びつけるかが営業マンの腕の見せどころです。
ここでは、成約率を高めるための3つの重要な営業テクニックを解説します。
不動産営業において、スピード対応は成約率に直結する重要な要素です。
特に繁忙期には、多くの顧客が同時に物件を探しており、複数の不動産会社に問い合わせをしているケースがほとんどです。
このような状況では、「どの会社が最も迅速かつ丁寧に対応してくれるか」が、顧客の選択基準の一つになります。
問い合わせへの返信が遅れるだけで、貴重な商談の機会を失うリスクがあるのです。
【即レスが重要な理由 】
1. 競争に勝つため
繁忙期は不動産市場が活発になり、問い合わせの数も増加します。
当然ながら、顧客は複数の不動産会社と同時にやり取りを進めており、「どこが一番早く対応してくれるか」をシビアに比較しています。
・返信が早い営業マンほど、信頼を得やすい
→ 「この人なら安心して任せられる」と思われ、競争を有利に進められる
・他社よりも先に接触することで、顧客の心を掴むチャンスが広がる
→ 顧客が最初に信頼を寄せた営業マンが、その後の商談を優位に進めることが多い
2. 顧客の温度感が高いうちに対応できる
問い合わせ直後の顧客は、購入や契約の意欲が最も高まっているタイミングです。
この段階で迅速に対応できれば、スムーズに商談が進みやすくなります。
しかし、返信が遅れると…
時間が経つにつれて熱が冷め、購入意欲が低下してしまいます。
その間に他社が対応し、そちらで契約が決まってしまう可能性があるのです。
たとえば、朝に問い合わせがあった顧客に、夕方になってようやく返信した場合、すでに別の不動産会社と話が進んでしまっていることも珍しくありません。
このような機会損失を防ぐためにも、即レスは非常に重要なのです。
3. スムーズなやり取りが信頼につながる
顧客にとって、物件探しは人生の大きな決断のひとつです。
そのため、「この営業マンなら安心できる」と感じてもらうことが非常に重要になります。
もし返信が遅いと、「対応が遅い会社なのでは?」と不安を抱かれます。
逆に、素早く返信すれば、「この人なら最後までしっかり対応してくれる」と信頼してもらえるのです。
つまり、迅速な対応を心がけることで、顧客の安心感を高め、契約へとつなげやすくなります。
【即レスを実現するための工夫】
1.スマホの通知設定を最適化する
2. LINEやチャットツールを活用する
3.定型文を事前に準備する
4.営業時間外の問い合わせには自動返信を設定する
顧客の要望に合った物件を提案するためには、単に希望条件を聞くだけでは不十分です。
多くの顧客は、「駅近がいい」「広いリビングが欲しい」といった表面的な条件を伝えますが、その背後には「本当に求めているもの」が隠れています。
これを正しく引き出せるかどうかが、成約率を上げる鍵となります。
なぜ「ニーズの深掘り」が重要なのか?
・「本当の希望条件」に気づいていないことが多い
→「とりあえず駅近がいいと思っていたが、実は静かな環境の方が優先度が高い」など、希望条件の裏には意識していないニーズが隠れている。
・明確なニーズを引き出すことで、提案の精度が上がる
→表面的な条件だけではなく、本質的な希望を把握することで、より満足度の高い提案ができる。
・「この営業マンは自分のことをよく理解してくれている」と信頼を得やすい
→深いヒアリングができる営業マンほど、「自分のことを分かってくれている」と思われ、顧客との信頼関係が築きやすくなる。
効果的な質問のポイント
1. 希望条件だけでなく、背景を聞く
単に「どんな物件を探していますか?」と聞くだけではなく、今の住環境の不満や改善したいポイントを尋ねることで、より具体的なニーズを把握できます。
NG: 「どんな物件をお探しですか?」
OK: 「現在のお住まいで不便に感じることはありますか?」
→ 現在の住環境にどんな不満があるのかを把握し、それを解決できる物件を提案できる。
2. 理想と現実のギャップを埋める
顧客の希望条件が現実的でないことも多いため、優先順位を整理しながら、妥協点を見つける質問が効果的です。
NG: 「駅近がいいですよね?」(誘導的な質問)
OK: 「駅からの距離と価格のバランスで、どちらを優先されますか?」
→ 条件を整理し、現実的な選択肢を考えてもらうことで、より具体的な希望を引き出せる。
3. 未来の生活をイメージさせる
目先の条件だけでなく、将来的なライフスタイルも考慮した提案をすることで、長く満足できる住まいを選びやすくなります。
NG: 「新築と中古、どちらがいいですか?」
OK: 「5年後、10年後のライフスタイルを考えたとき、どのような住まいが理想ですか?」
→ 未来の暮らしを想像させることで、単なる希望条件だけでなく、長期的な視点で最適な物件選びをサポートできる。
繁忙期は「とにかく乗り切るもの」と考えがちですが、ただ忙しく働くだけではなく、戦略的に動くことで、売上だけでなく営業スキルや人脈を広げる絶好の機会にもなります。
効率的に業務をこなしつつ、顧客満足度を高める営業を意識することで、繁忙期を成功体験に変えることができます。
営業活動の一つひとつを大切にしながら、短期的な成果だけでなく、長期的な関係を築ける営業スタイルを確立することを目指しましょう。
繁忙期を乗り越え、さらなる成長を遂げるために、ぜひ今回の心得とテクニックを実践してみてください!
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