賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産会社に新しく入社した人からしてみると不動産は専門知識も多く、わからない用語が多くて難しいと思われるかもしれません。
しかし、業務をする上では確実に理解しておく必要があります。
今回は、そんな不動産業界の業界用語の中でもよく使われる「特殊な用語」や「隠語」についてまとめてみました。
広告した物件以外のものを購入するように誘導するいわゆる客寄せ広告のことを指します。
価格を著しく安く表示することが多いです。
おとり広告としては下記のようなものがあげられます。
・実際には物件が存在しない
・架空広告売却済み又は他人の物件を無断で広告するもの
・物件はあるが広告主がこれを販売する意思をもっていないもの
これらはおとり広告は宅地建物取引業法32条違反とされ、また、不動産の表示に関する公正競争規約21条により禁止されています。
「現状有姿」や「現況有姿」と言ったりしますが、「現在あるがままの状態」という意味です。
土地や建物を売買する時の契約書に「現状有姿」や「現況有姿」とある場合は、契約時の状態のまま引き渡すということです。
例えば中古不動産の場合、リフォームなどを行わずそのままの状態で引き渡す、という意味です。
売主から依頼された不動産会社が意図的に物件の情報を流さないようにすることを指します。
本来であればレインズ(不動産のデータベース)に物件の情報を登録し、できるだけ早く買主が見つかるようにしなければいけません。
ですが、売主と買主の間に他の不動産会社が入らなければ「両手」と言って仲介手数料が一般の倍受け取れるため、それを狙って自社単独で買主を探すことがあります。
インスペクションとは、調査、検査、視察、査察などの意味を持つ英単語です。
住宅業界では住宅の設計・施工に詳しい専門家が、住宅の劣化状況、欠陥の有無などを診断する「ホームインスペクション(住宅診断)」の重要性が指摘されています。
国土交通省では、消費者が中古住宅の取引時点の物件の状態・品質を把握できるように、2012年に「既存住宅インスペクション・ガイドライン」を策定しました。
検査・調査を行う者の技術的能力の確保や検査・調査の項目・方法のあり方についてガイドラインを提示しています。
不動産の用語で、建物を支える柱・梁・床などの構造駆体の事を言います。
店舗物件を探している場合に出てくる「スケルトン」は、店舗の内装設備が無い状態の事をいいます。
この場合、居抜きと近い意味になりますが、居抜きは店舗の内装設備がある状態のことです。
実際は電話していないのに電話をしているように見せる行為を指します。
入居がすでに決まっている物件に興味を持ったお客様がお問い合わせのあと来店してしまった場合に、まるで今決まったかのように見せるために行われます。
また、目の前で交渉をしているかのように見せたり、迷っているお客様の決断を促すためにも用いられます。
感度とは、お客様の内見後、営業マンが会社に報告する際に物件を気に入っているかどうかの度合いとして使う不動産用語になります。
「感度あり」「感度なし」と言ったような使われ方をします。
売主側の媒介業者と買主側の媒介会社の間に入る業者のことをあんこ業者と言います。
どら焼きなどのあんこのように間に挟まっているためそう呼ばれます。
手数料に関してあんこ業者には報酬を受け取る権利がなく、トラブルに発展しやすいです。
そのためあんこ業者が発生しないようにするのが暗黙のルールとなっています。
依頼者と業者の間にすでに媒介契約もしくは代理契約が結ばれているのにもかかわらず、他の業者がその依頼者と媒介契約、代理契約を締結することを指す用語です。
これはお客を引き抜く行為となるため、業界ではタブーとされています。
依頼者から見た際に、先行する業者と後行する業者との間で二重に契約を結ぶ場合と先行する業者との契約を解除して後行の業者と契約を締結する場合の2種類があります。
飛ばしとは業界で複数の意味で使われる不動産用語です。
一つ目の使われ方として、お客だけで物件に行かせることをそう呼びます。
業者が同伴せずに物件に行かせることでトラブルに発展しやすく、良い行為とはされません。
また別の意味として、初めに物件を紹介してもらった仲介業者から情報を得、これを持って他の業者に依頼したり直接売主に交渉しにいくことを指す場合もあります。
費用など条件をよくするためにされる行為ですが、トラブルに発展しやすく問題視されています。
来客を目的としてインターネット上などで広告する物件を指します。
「客を呼び込む物件」と言う意味で使われる「呼び物件」の略語です。
実際にはすでに成約済であったり申し込みが入っている場合が多く、おとり物件に近い使われ方をします。
当て物件の略で、本当に売りたい、貸したい本命の物件をよく見せるために使われる、いわゆる「当て馬」とされる物件です。
悪いものを見た後だと普通のものでも良く見えてしまう人間の心理をついたもので、売買では廻し物件とも呼ばれます。
天ぷらとは架空の契約や解約・取り消し・無効となることを前提として結ばれる契約のことを呼ぶ業界用語です。
不動産業界では厳しいノルマを課す会社も多く、そのノルマを達成するために天ぷら契約をし、契約件数を多く見せることがあります。
不動産業課のみならずノルマの多い業界でよく使われる言葉です。
不動産業界は一般的には使われない特殊な用語や隠語も多く存在します。
業界人として働いていくためにもこの辺りの用語は理解しておきましょう。
賃貸管理Webマニュアル『ちんたいちょう』の全てが分かる1冊!
賃貸管理Webマニュアル『ちんたいちょう』サービス紹介資料無料プレゼント中!