賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産に限らず営業をいきなり行うのはハードルが高く難しい部分があります。
そこで、新入社員を育成する際に特に重要となるのが「営業ロールプレイング」です。
営業ロールプレイングとは、実際の営業現場に立つ前に模擬的な練習を行うもので、この準備をしっかり行うか否かで、その後の成果に大きな差が生じます。
今回は、不動産営業マンが取り組むべきロールプレイングのポイントについて解説していきます。
不動産営業マンがロープレ(営業ロールプレイング)を行うことには、次のような多くのメリットがあります。
新入社員にとって、ロールプレイングの最大のメリットは「話すことに慣れる」機会を得られる点です。
不動産管理に関する知識や営業プロセスについては、座学で多くの情報を学ぶことができます。
しかし、そうしたインプットだけでは実際の場面でスムーズに成果を上げるのは難しいものです。
実際にお客様役との対話をシミュレーションしてみると、緊張のあまり話がまとまらなくなったり、頭が真っ白になって内容を忘れてしまったりすることもあります。
特に、初めての場面ではその傾向が顕著です。
これはプレゼンテーションにも共通する課題ですが、人前で話すスキルを磨くには、実際の場で繰り返し練習することが最も効果的です。
練習を通じて、段々と落ち着いて話せるようになり、自分の言葉に自信を持てるようになります。
ロールプレイングを通じてあらかじめ実践的な経験を積むことで、新入社員は「本番」に挑む際により落ち着いた心構えで臨むことができ、自信を深めることができるのです。
営業経験が浅い人にとって、営業活動を行う上で重要なのは、「やってはいけないこと」と「最低限やるべきこと」の二つをしっかりと理解することです。
営業という仕事は、不動産業界に限らず、テストのように明確な正解があるわけではありません。
「これさえやれば絶対に成功する」という万能な答えは存在しないのです。
しかしながら、「これではうまくいかないだろう」という失敗に直結しやすいポイントについては、ある程度の共通認識があります。
たとえば、顧客の話を聞かずに一方的に話し続ける営業マンが、優れた営業マンと評価されることはまずありません。
顧客との対話では、相手のニーズを引き出すための「聞く力」が重要です。
このような基本的なポイントを理解せずに営業を行うと、成果を上げることは難しいでしょう。
こうした「やってはいけないこと」や「最低限やるべきこと」を実践的に学ぶ場として、営業ロールプレイングは非常に効果的です。
ロープレを通じて、実際の営業シチュエーションに近い形で自分の行動を試すことで、問題点や改善すべき部分を具体的に把握できます。
また、上司や同僚からのフィードバックを受けることで、自分では気づけなかった課題も明確になります。
必要な資料を準備し、営業の進行方法にも特に問題がない人でも、顧客からの質問を受けた途端に慌ててしまうケースがあります。
多くの場合、「想定される質問を事前に考えていなかった」「質問への答えを用意していなかった」という準備不足によるものです。
営業の場では、想定外の質問や予期しない展開が発生することは珍しくありません。
しかし、あらかじめ可能性のある質問をリストアップし、それに対する答えを準備しておけば、どんな状況にも落ち着いて対応できるようになります。
ロールプレイングでは、相手役が「お客様」として質問を投げかける場面を作ることができます。
この過程で、「どのような質問をされやすいか」を体感的に理解できるようになります。
ロールプレイングは本番に近い環境で行われるため、実践的なトレーニングとしての効果も非常に高いです。
本番さながらの緊張感を味わう中で、想定外の質問やその場の対応力を試すことができるため、準備不足や弱点を早期に発見し、改善につなげることができます。
事前の訓練を積むことで、実際の営業現場での対応力が向上し、自信を持って顧客に対応できるようになるのです。
次に実際にロープレを行う手順を説明します。
多くのスキルと同様に、営業もまずは優れた事例を「真似る」ことから学び始めます。
経験豊富で優秀な不動産営業マンによる実演を見せることで、具体的な流れや、抑えるべき重要なポイントを直感的に理解することができます。
実演は、実際の営業シーンを想定し、顧客とのやり取りやトークの進め方をリアルに再現するのが理想です。
模範例を動画に記録しておけば、参加者は繰り返し視聴することができ、自分のペースで復習できます。
また、実演者が使用したトークスクリプトやフレーズをそのまま参考にすることで、効果的な話し方を効率よく学ぶことが可能です。
営業ロールプレイングは、最低でも2人、可能であれば3人で実施するとより効果的です。
2人で行う場合
営業役は経験の浅い社員が担当し、上司や先輩が「お客様役」を演じます。
営業役が実際の営業シチュエーションを体験しながらスキルを磨き、上司や先輩はリアルタイムでフィードバックを行います。
3人で行う場合
営業役とお客様役の両方を経験の浅い社員が担当し、上司や先輩は第三者として客観的に全体を観察します。
上司や先輩が営業プロセス全体を俯瞰しながら、具体的な改善点やアドバイスを提供できるため、より効果的な学びが得られます。
お客様役を演じることで得られる視点も非常に重要です。
営業を受ける立場に立つことで、「どのような対応が好印象を与えるか」「どの部分がわかりにくいか」といった、営業する側では気づきにくいポイントを実感することができます。
ロールプレイングを行う際には、お客様役の設定やシチュエーションを事前に具体的に決めておくことが大切です。
特に不動産営業では、お客様のニーズや購入意欲、予算感などの「温度感」が顧客ごとに異なります。
ペルソナをある程度細かく設定することで、本番に近いリアルな練習が可能になります。
いよいよ実際に営業ロールプレイングを行います。この段階では、練習という意識ではなく、「本番そのもの」だと感じながら取り組むことが非常に重要です。
練習とはいえ、ロールプレイングは部分的な場面練習だけに留めるのではなく、最初の挨拶からクロージングまで、営業の一連の流れを通しで実施することを心がけましょう。
営業においては、自己反省や自己評価も大切ですが、他者からどのように見られているか、どのように評価されているかを意識しましょう。
特に営業活動においては、自分一人では気付けない視点や改善点を外部から指摘してもらうことが、成長に直結します。
最初の段階では、細かい点を指摘するのではなく、営業の流れや話の組み立て、または説明すべき重要なポイントが適切に押さえられているかといった大枠を確認します。
小さなミスよりも、全体の方向性や基盤が正しいかどうかが重要です。
フィードバックを行う際には、自分の経験やスキルを基準にせず、率直で建設的な意見を伝えることを心掛けましょう。
相手がより良い営業マンになるためには、忌憚のない意見を伝え、具体的な改善のヒントを与えることが重要です。
最後に不動産営業のロープレをする上で気をつけておくべきポイントをお伝えします。
言うまでもありませんが、時間は限られています。
特に商談の場では、自分だけでなく相手の貴重な時間をお借りしているという意識を常に持つことが大切です。
予定された時間内にきちんと完結させることは、社会人としての基本的なマナーであり、プロとしての必須スキルでもあります。
時間の枠を設定することで、どの程度の内容を話すべきか、その中で何を優先的に伝えるべきか、さらには進行のペース配分が自然と明確になります。
時間を意識したシミュレーションを繰り返すことで、話の組み立て方や時間配分の感覚が身につき、実際の商談でもスムーズに対応できるようになります。
事前準備として、伝えるべきポイントは明確にまとめておきましょう。
よくある失敗例として、話の内容が整理されていないまま進めてしまい、同じ話題を繰り返したり、不要な情報をだらだらと話してしまうケースがあります。
これでは、相手の時間を無駄にしてしまうだけでなく、信頼感を損ねる可能性もあります。
前述のように、時間は限られています。
商談では、短時間で効率的に要点を伝えることが求められます。
また、的確で分かりやすい説明ができれば、相手に「この人なら安心して任せられる」と思ってもらえる可能性が高まります。
そこで、伝えるべき内容を事前に紙やデジタルメモなどに箇条書きで整理し、具体的なポイントを見える形にしておきましょう。
このリストは、話の流れをスムーズにする道しるべとなります。
ロールプレイングを行う際には、自分の姿を動画で記録しておくことも非常に効果的な方法です。
自分自身を客観的に見直すことで、普段気付けなかった問題点や改善点をより明確に把握することができます。
話し方や表情、ジェスチャーなど、細かな部分まで確認できるため、修正すべきポイントを具体的に洗い出すことが可能になります。
また、ロールプレイングを繰り返し行い、そのたびに動画で記録を残すことで、自分の成長を実感できるのも大きなメリットです。
以前の動画と比較して、自分がどのように上達しているかを確認できると、自信にもつながります。
成長を実感することで、モチベーションの向上にもつながります。
不動産営業は、新入社員や業界に慣れていない人にとっては難しく感じることが多いかもしれません。
しかし、事前にロールプレイングを通じてしっかりと準備をしておくことで、不安や恐怖心を大幅に軽減することができます。
ロールプレイングは、営業力を向上させるための非常に効果的な方法です。
実際の場面を想定して練習することで、話し方や説明の流れを体得でき、実際の営業の場面でも自信を持って対応できるようになります。
また、練習を繰り返すことで、自分の弱点を克服し、強みをさらに伸ばすことが可能です。
特に、まだ効果的な社員教育の仕組みが整っていない企業においては、ロールプレイングを導入することを強くおすすめします。
簡単に始められるうえ、短期間で効果が見えやすいため、教育方法として非常に有用です。
社員一人ひとりの営業スキルが向上すれば、会社全体の業績にも良い影響を与えるでしょう。
ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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