賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
賃貸管理会社として一番の課題は管理している物件の入居率を上げることにあります。
物件の外観や部屋のデザイン、賃料など入居率に関わる要素は多いですが、その他募集条件に関して詳しく考えたことがありますか?
ニーズに合わせた募集条件にするだけで人気物件にすることも実は難しくないのです。
今回は、今のうちにオーナーに提案しておきたい募集条件の変更案について紹介します。
現在では敷金・礼金0円を謳っている不動産会社も増えてきました。
これは借り手市場ゆえに長期空室になりやすいということで初期費用を安く見せ少しでも早く入居を決めるために設定しています。
このように時代やニーズに合わせることなく今までと同じような募集条件を出していても入居率は上がりません。
入居ターゲットの層やニーズに合わせて臨機応変に変えていくことも必要となってきます。
例えば、敷金・礼金フリーやフリーレント期間の導入などで初期費用を下げる施策や募集間口を広げるのも効果的です。
ここからは実際に今導入しておくべき効果的な募集条件案を紹介していきます。
一般的にはペット可の賃貸物件はとても少ないです。
理由としては、ペットがいると壁紙を傷つけたり、匂いが残ったりしてしまうからです。
しかし、壁紙や床を消臭機能のあるものに変えたりすることで対応できますし、費用に対してかなり効果的な
今はペット飼育率の上昇に伴いペット可能物件のニーズが高まっているのでお勧めですし、賃料の増額も可能となります。
また、ペット可能物件といっても「一頭だけ可」「小動物や鳥のみ可」など様々あるので、思い切って「多頭飼い可能」にしてみることで他の物件に大きく差をつけ入居率を上げることができます。
女性しか住むことができないようにすることも効果的です。
セキュリティがしっかりしている上に隣人も皆女性なので女性の一人暮らしでも安心できます。
女性専用物件はまだ数も少ないですがそれに反してニーズは高く、他の物件に比べて家賃を高く設定できるのも強みです。
オートロックや監視カメラなどの設備を充実させることでより好まれる物件にはなりますが、コンセプトを女性限定にするだけで効果はあるので試してみるのもいいかもしれません。
今若者の間で人気となっているルームシェアですが、騒音問題や家賃の滞納につながりやすいため嫌厭するオーナーが多く、ルームシェア可能物件はとても少ないです。
しかし、入居者が複数ということで家賃が最低でも割り勘となるため、物件の設備やセキュリティなどのグレードをあげても入居者を獲得することができるといったメリットもあります。
防音設備であったり、ルールの厳格化も必要とはなりますが、一番トラブルにつながりやすいのは契約者が複数ということで責任が曖昧になりやすいという部分なので、契約時にしっかり確認しておくことでデメリットも少なく、他の物件とかなりの差別化を図ることができます。
音大生や楽器が趣味な人など、「楽器演奏をしたくても周辺の迷惑になるので楽しめない」という人は実はかなり多いです。
そのため防音がなされた演奏などができる物件は需要があります。
近くに音楽関係の学校があったりする場合は、楽器演奏ができる賃貸アパートとして売り出すのも手です。
しかし、その際は防音工事が必要となってくるので、予算などと相談しながら考える必要があります。
そして、演奏しても音が漏れないように防音工事を行うため騒音に強いので部屋で静かに過ごしたい人などに向けても売り出すことが可能となります。
ニーズの多さに対して取り入れているところが少ない条件なので検討してみてはいかがでしょう。
外国からの労働者や留学生は年々増え続けている一方で日本は少子高齢化で人口が少なくなっています。
そのため外国人の受け入れを増やすことは賃貸経営のポイントの一つとなってくると予想されます。
外国人を受け入れている物件は少ないのでそれだけで入居率が上がることも多いです。
外国人を受け入れるとトラブルにつながりやすいというのはよく聞きますが、そういった問題も基本的には日本との生活習慣・ルールの違いによるところが大きいです。
これは管理会社が日本でのルールや習慣を説明することで改善できたケースも多いですし、契約・保証関係も外国人専門の保証会社を通すことで問題なく進められるでしょう。
外国人の受け入れをしていなかった物件についてはぜひ考えてみてください。
とはいっても最終的に募集要件を決めるのはオーナーであり、どれほど効果的な案でも承諾を得られなければ実行には移せません。
ですので、募集条件変更だけでなくそれ以外の提案に関しても
「メリット・デメリットを数字で伝える」「同ケースの改善事例を見せる」「市場の動向を説明する」
この3つは守るようにしましょう。
これによってオーナーも判断しやすいですし、入居率に変化があれば結果オーナーとの信頼関係を構築することにもつながります。
これからも長くお付き合いをするパートナーとしてオーナー目線での提案を心がけていきましょう。
ニーズが多様化している今、募集条件を変更するだけでも物件の人気に大きな影響を与えます。
入居率が下がっている物件があればぜひマーケットを分析し直すとともに募集条件の変更を検討してみてはいかがでしょうか。