賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉をご存知ですか。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業が避けて通れないデジタル技術による業務やビジネスの変革です。
しかし、電通デジタルの報告によると、2019年の時点でDX(デジタルトランスフォーメーション)完了済みの企業はわずか8%でした。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性は理解しているものの、具体的に何をすべきかが分かっていない企業も多いのが実情です。
今回は、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か、何故必要であるのかを詳しく解説します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念です。
経済産業省においても、DX(デジタルトランスフォーメーション)を以下のとおり、定義しています。
”企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や 社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務ものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること”
経済産業省▶︎https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf?_fsi=dBmBT1J6
言い換えると、DX(デジタルトランスフォーメーション)は「ITの活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革すること」を意味します。
経済産業省によると、現状のままでは、2025年から2030年まで5年間で、年間で最大12兆円の経済損失が生じる可能性があると発表しています。
しかし、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が行われることにより、2030年の実質GDPにおいて130兆円の押上げを期待できるとされている。
では、なぜこのように日本の経済成長にDX(デジタルトランスフォーメーション)化が求められているのでしょうか。
それには、世界にも遅れをとる日本のデジタル化事情があります。
日本のデジタルスイス・ローザンヌに拠点を置くビジネススクールIMD(国際経営開発研究所)が発表した「世界デジタル競争力ランキング2019」の順位では1位はアメリカ、シンガポールが続きます。
トップ10内にはアジア勢では8位に香港、10位に韓国、日本はアジア勢の中でも大きく差をつけられ63位中23位という結果でした。
これには日本の現場力の強さが、反対に弱みになり結果として現れています。
新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮っている昨今、各国がウイルスと共生する新たな道を歩もうとしています。
日本企業も同様に、パンデミックを引き起こしている新型コロナウイルスと向きあうべく、これまでの働き方やビジネスの在り方などを見直し始めているのです。
▶︎「世界デジタル競争力ランキング2019」https://www.imd.org/news/updates/imd-world-digital-competitiveness-ranking-2019/?fbclid=IwAR1OJGRDdj9VZAqPOEa6q2cxBRlQAfWj2yMUP1fXfUGN9G2-Y5JC3D_g3r4
DX(デジタルトランスフォーメーション)と聞くと、デジタルテクノロジーを取り入れてIT化を進めていけばいいとイメージしているかもしれません。
しかし、実際はIT化という単純な発想ではなく「企業がビジネス、商品・サービス、文化、風土、人材の起用方法など、あらゆる要素を変革するためのデジタル活用」ということになります。
IT化は業務効率化などを「目的」として、情報化やデジタル化を進めるものだったのに対して、DX(デジタルトランスフォーメーション)はそれを「手段」として変革を進めるということなります。
ではなぜ、今、日本の企業はさらなるDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性に迫られているのでしょうか。
経済産業省は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現していく上での課題やそれら課題への対応策を明らかにするために、研究会を設置しました。
そこで行われた議論を、「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~(以下、DXレポート)」と題した報告書にまとめました。
DXレポートは、このように老朽化・ブラックボックス化した既存システムが、環境変化や新たな事業に対応できない、保守・運用のためのコストがかさむといった問題を生み、DXの推進を阻んでいると指摘しています。
さらに、既存システムの問題を解消できない場合、DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現できないだけでなく、2025年以降、日本経済には年間で最大12兆円の損失が生じる可能性があると警告。これが2025年の崖と呼ばれる問題です。
経済産業省▶︎DXレポート
さまざまな産業において新規参入者が現れており、次々と新たなサービスやビジネスモデルが生まれています。
そのため、従来のスタイルを続けているだけでは、多様化するビジネスに対応することはできません。
会社としてのステップアップには、経営そのものを変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が不可欠だと考えられます。
【DX(デジタルトランスフォーメーション)例】
・タクシー配車アプリ
・フリマサービスアプリ
・ストリーミング配信サービス
近年では、消費者の多くが、製品を買って所有することよりも、楽しい体験で得られる満足感や生活を豊かにすることを重視するようになりつつあります。
つまり「モノ消費」から「コト消費」に顧客の消費行動の割合が傾いてきていることにあります。
ネットショッピング、サブスクの導入などでビジネスモデルの変化を強いられている企業も少なくありません。
そのような顧客の消費行動の変化に対応するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)は欠かせないものであると考えられています。
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クラウドとは、ソフトウェア、サーバー、ストレージなどのインフラを持っていなくても、インターネット経由でそれらの機能を利用できる仕組みです。
インターネット回線を使用するクラウドストレージは、外出先においても、いつでもデータ共有ができます。
例えば、営業先から必要な資料ファイルを引き出すことができます。
また、クラウドストレージを使用するとクラウド上でのファイル共同編集が可能になります。
ExcelやWord、PowerPointといったビジネスドキュメントを複数人で編集できるため、業務効率がアップします。
例えば、不動産テック「きろくん」。
賃貸管理において物件の巡回点検は不可欠です。
しかし、単純作業ながら各物件のチェックポイントや記録、報告はスタッフの経験に頼りがちで非効率です。
きろくんなら物件ごとに必要なチェックポイントが共有でき、表示された通りにスマートフォンで撮影記録すれば、自動で報告書作成。
さらに、巡回スタッフのスケジューリングも行えます。
これら管理業務をリモートワークでコントロールできるため、点検〜報告書作成までの手間を大幅に削減することが可能になります。
建物点検アプリきろくん▶︎https://tatsujin.tech/kirokun/
インターネット上にデータを保管できるクラウドサービスを活用することで、ソフトウェアやサーバーを自社で所有する必要がなくなるため、維持にかかるコストの削減につながります。
例えば、システム維持費などのコストを大幅に削減できる可能性があります。
Amazonの企業理念は地球上で最もお客様を大切にする企業であることと、地球上で最も豊富な品揃えの2つです。
この2つをもとに「最高の顧客体験」を目指しています。
Web上の本屋さんからスタートしたAmazonですが、それまではネットで物を買うことすら定着していませんでした。
しかしAmazonは、デジタルを前提とした全く新しい業務プロセスを構築して組み込み、「あなたにおすすめの本」や「これを購入した人はこんなものを合わせて購入しています」といったおすすめ機能を導入し、顧客も自分に合った本を見つけやすくなりました。
Amazonの一部の商品ページには、「1-Clickで今すぐ買う」というボタンがあります。
このボタンを押すと、即座に注文が成立します。
しかも、プライム会員であれば多くの商品(primeマークが表示されているもの)には、送料がかかりません。
この便利さに、ついでにあれも買おう、継続的にAmazonを使う、という人も多いはずです。
また、会員の注文履歴を機械学習で分析し、次に何を買うかを予測して「配達先のそばの倉庫にあらかじめ置いておく」ことで、他社にはまねできない短納期を実現しています。
Amazonは、既にこの仕組みに特許を取っており他の企業が同様の仕掛けを組み込むことはできません。
まさにAmazonはDX(デジタルトランスフォーメーション)の元祖と言えるのではないでしょうか。
さらには、
Amazonと食品スーパー「ライフ」が提携して行う食品の配達サービス。
・Amazon go
Amazon goは、レジ自体がない無人コンビニです。
といった新たなサービスを続々と提供し続けています。
昨年、2020年の新型コロナウイルスの影響で消費行動に大きな変化がありました。
このコロナ渦の中、企業利益の明暗を分けた要素の一つとして、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入が挙げられ、最注目されました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで煩雑な業務をスムーズに行えるようになり、効率も生産性も大きく上がることは間違いないでしょう。