
賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
「住まいをもっと快適にしたい」と考えたとき、よく聞くのが「リノベーション」と「リフォーム」。
しかしこの2つの違いを正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
本記事では、リノベーションとリフォームの定義から、メリット・デメリット、進め方まで詳しく解説します。どちらを選ぶべきかの判断材料としてお役立てください。
リノベーションは、既存の建物の構造を活かしながら、間取り・内装・設備などを一新し、暮らしの価値そのものを高める改修方法です。
骨組みを残して中身をすべて入れ替える「スケルトンリノベ」も代表例です。
たとえば、昔ながらの3DKを1LDKの開放的な間取りに変えたり、耐震補強や断熱改修なども含まれます。
デザイン性と機能性を兼ね備えた「新しい暮らし」を実現できるのが魅力です。
一方リフォームは、老朽化した部分や壊れた設備を“元の状態に戻す”ことが主な目的です。
具体的には、壁紙の張り替えや水回りの交換、外壁の補修などが該当します。
「劣化した部分を修理して延命する」という意味合いが強く、費用も比較的安価で済むため、小規模な住宅メンテナンスとして選ばれるケースが多いです。
比較項目 | リフォーム | リノベーション |
---|---|---|
工事の目的 | 修繕・部分的な改善 | 機能性・デザイン性の向上 |
工事範囲 | 限定的(例:浴室・キッチンのみ) | 全体(間取り変更・構造補強など) |
工事費用 | 比較的安価 | 内容によっては高額 |
資産価値 | 維持する程度 | 向上することも |
工事期間 | 数日〜数週間 | 数ヶ月(設計〜施工) |
リノベーションの大きな魅力の一つは、住む人のライフスタイルに合わせて空間を自由にデザインできることです。
子育て中の家庭ではリビングとキッチンを一体化させたオープンな間取り、在宅ワークを重視する方は防音性のあるワークスペースを確保するなど、「暮らしに合った家」にカスタマイズできる柔軟性があります。
また、既存の間取りに縛られないため、「廊下をなくして広いLDKにする」「和室を洋室に変える」などの大胆な変更も可能です。
設計の自由度が高いため、デザイン性にもこだわりたい人にとっては理想の住まいを実現できる選択肢となります。
新築住宅を希望する場合、立地や予算によって選択肢が大きく制限されることがありますが、リノベーションであれば中古物件を対象とするため、選べる物件の幅が圧倒的に広がります。
たとえば、駅徒歩5分圏内や人気の文教地区など、新築では予算オーバーになりがちなエリアでも手が届く可能性が高まります。
さらに、築年数が経過したマンションや戸建ても、構造がしっかりしていれば十分な価値があります。
立地優先で物件を選び、内装はリノベーションで自分好みに変えるのも素敵ですね。
リノベーションによって住宅の機能性や美観を向上させることで、物件の資産価値そのものが高まるケースも少なくありません。
特に、耐震補強、断熱性能の強化、最新設備の導入といった性能面のグレードアップは、中古住宅市場において大きな評価ポイントとなります。
リノベ済み物件として販売される際には、「見た目の美しさ+機能性の高さ」がセットになっていることが多く、買い手にとっても魅力的な商品になります。
そのため、将来の売却を視野に入れている場合でも、有利に働くことが多いです。
同じエリア・同じ広さの物件で比較した場合、リノベーションのほうがトータルコストを抑えられるケースが多いのも注目すべきポイントです。
中古物件を購入し、必要な範囲で改修することで、新築と同等レベルの快適性を持ちながら、費用は数百万円以上抑えられることもあります。
既存建物を活用することで、建築コストの一部(基礎工事や構造部分)を省けるというメリットも。
また、築古物件は評価額が低くなっていることが多いため、固定資産税や都市計画税などのランニングコストも安く済む可能性があります。
リノベーションは自由度が高い分、物件の選定・設計・施工までにかかる期間が長くなる傾向があります。
物件探しからスタートした場合、全体で3ヶ月〜半年以上かかることも珍しくありません。
さらに、設計段階での打ち合わせが複数回必要になったり、古い建物特有の想定外の問題が発生した場合、工期が延びる可能性もあります。また、施工中は住めないため、仮住まいの手配や引越しの準備も並行して行う必要があり、時間と労力がかかる点には注意が必要です。
スケジュールに余裕を持ち、全体像を把握した上で進めることで、無理のないリノベーション計画が立てられます。
中古物件、とくに築年数が30年以上経過しているような建物では、外から見えない構造部分に重大な劣化や損傷がある可能性があります。
たとえば、柱や梁の腐食、基礎のひび割れ、白アリ被害などが発見されると、追加の補強工事や修繕費が発生することも。
物件購入前には必ずホームインスペクション(建物状況調査)を実施し、構造の安全性や耐震性、劣化状況を確認することが重要です。
場合によっては、リノベーションでは対応が難しく、建て替えを検討した方が良いケースもあります。
リノベーションは、「中古物件の購入」と「リノベ工事」という二つの費用が必要になりますが、これを一括してカバーできる住宅ローンの選択肢が限られているケースもあります。
通常の住宅ローンではリノベ費用がカバーされないこともあるため、別途リフォームローンを利用する必要があり、その場合は金利が高めになる傾向があります。
ただし、近年は「住宅購入+リノベーション費用」をセットで借りられる一体型ローンや、「中古住宅+長期固定金利で借入可能なフラット35(リノベ対応型)」なども増えてきており、これらを活用することで、金利の負担を抑えつつスムーズに計画を進めることが可能です。
リノベーションを成功させるためには、物件購入前の段階から資金計画を明確にし、金融機関との事前相談を行うことがカギとなります。
1. 物件探し
・購入 希望エリアと条件を明確にし、不動産会社と相談。
・必要であればインスペクションを実施。
2. リノベーション会社・設計者の選定
・実績や得意分野を確認し、自分たちの要望を叶えてくれる会社を選ぶ。
3. プランニングと資金計画
・間取りやデザインの要望を伝え、見積もりを確認。
・融資相談も並行して進める。
4. 施工・完成
・引き渡し 工事は平均3〜5ヶ月。
・引き渡し後もアフターフォローがあるか確認を。
・部分的な修繕や老朽部分の補修が目的ならリフォーム
・住まいを自分好みに再構築したいならリノベーション
リノベーションとリフォームは、目的や範囲が大きく異なります。
「快適な住まいをつくるために、自分は何を重視したいのか」を明確にすることで、選ぶべき選択肢が見えてきます。
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