
賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
賃貸契約には、個人のお客様がお部屋を探すための「個人契約」と、企業が社員のためにお部屋を手配する「法人契約」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、求められるお部屋の条件やニーズをしっかりと理解することが重要です。
そこで今回は、個人契約と法人契約の違い、そしてそれぞれの接客におけるポイントについてご紹介します。
契約の際の基本的な流れとして、最近の個人契約では予めお客様が希望の部屋を見つけてから接客が始まるのに対し、法人契約では会社側から条件や規定を提示され、それを元にお部屋を探すという違いがあります。
1. 企業からの依頼
企業が社員のために物件を探す際、不動産会社や仲介業者に依頼をします。
この際、具体的な条件(エリア、家賃、間取り、設備など)が提示されることが多いです。
2. 物件の提案
仲介業者は、企業からの条件に合う物件をリストアップし、提案します。
法人契約の場合、契約期間や予算、家具付き物件のニーズなど、企業のニーズに合わせた提案が求められます。
3. 物件の内見・確認
企業の担当者、または入居予定の社員本人が内見を行うことがあります。
時間調整や現地案内の対応が必要です。
4. 入居審査
法人契約では、入居者個人ではなく、企業の信用力が審査対象となります。
企業の登記簿謄本、会社概要書、連帯保証人不要のケースも多いですが、必要書類は事前に確認しておきましょう。
5. 契約内容の調整
契約書の内容や条件を企業と調整します。
法人契約では、契約期間の柔軟性や、途中解約時の違約金に関する取り決めが重視される場合があります。
6. 契約書の締結
企業とオーナー(または管理会社)の間で正式に契約を結びます。
この際、印鑑証明書や登記簿謄本などが必要になる場合があります。
7. 入居手続き・引き渡し
契約が完了したら、鍵の引き渡しや必要な設備の確認を行います。
また、入居時の状態を確認し、トラブル防止のために記録を残しておくことが推奨されます。
8. アフターフォロー
入居後、物件や契約に関する問い合わせが発生する場合があります。
特に法人契約では、契約更新や退去時の調整も企業と連絡を取りながら進める必要があります。
法人契約は、企業と長期的な関係を築くチャンスでもあります。スムーズな対応と柔軟なサポートが信頼構築の鍵となります。
株式会社クラスコ野々市店(店舗情報)における賃貸契約の実情として、個人契約と法人契約にはいくつかの特徴的な違いがあります。
その中でも、売上という観点では法人契約の方がメリットが大きい傾向にあります。
法人契約が売上に貢献しやすい理由として、以下のような点が挙げられます。
成約率の高さ
法人契約の場合、企業の担当者が社員のために物件を探しますが、その際には企業の条件(予算、エリア、間取りなど)を優先して部屋を選ぶため、ほぼ確実に契約に繋がります。
企業側は、担当者の手間や効率を考慮して、提案された物件の中から決定することが多く、複数の仲介会社を比較検討することは少ない傾向にあります。
需要の安定性
法人契約は、社員の転勤や新入社員の配属など、定期的な需要が見込まれるため、一定の契約件数を見込めます。
また、リロケーションや社宅管理代行会社を通じた依頼も多く、安定的なビジネスチャンスとなります。
契約内容の柔軟性
法人契約では、入居者が社員個人ではなく会社名義であるため、途中解約や契約更新の取り決めが個人契約よりも柔軟に行われるケースがあります。
これにより、オーナーとの調整もスムーズに進むことが多いです。
法人契約では、一般的な賃貸契約とは異なる条件や確認事項が必要です。
ここでは、法人契約の際に注意すべき主なポイントとヒアリングの際に確認すべき事項について詳しく解説します。
会社が家賃の一部を負担する制度を利用する場合でも、支給額には上限が設けられているケースが一般的です。
この上限を超える分の家賃は自己負担となるため、物件選びの際には注意が必要です。
ヒアリングの際に、会社の家賃補助制度の詳細や上限額について事前に確認しておくことで、予算に合った物件をスムーズに選ぶことができるでしょう。
特に、上限額に近い物件を検討している場合は、制度の適用範囲を明確にしておくことが重要です。
会社の規定によっては、家賃だけでなく、間取りや面積に制限が設けられている場合もあります。
例えば、「単身者は1Kまたは1LDKまで」といった間取りの条件や、「居住面積は○㎡以下」といった具体的な基準が設けられているケースがあります。
このような規定に違反すると、会社からの補助が受けられなくなる可能性があるため、物件を選ぶ前に必ず詳細を確認しておくことが重要です。
会社によっては、物件のセキュリティや安全性を重視する観点から、築年数や構造、階数について細かい規定を設けている場合があります。
例えば、「築年数が○○年以上の物件はNG」や、「木造建築ではなく、鉄筋コンクリート造の物件のみ」というような条件が挙げられることがあります。
これらの規定は、災害時の安全性や耐久性、断熱性能などを考慮したものです。
さらに、入居する社員が女性の場合、セキュリティ面の配慮として「2階以上の部屋でなければならない」といった条件を設けている会社も少なくありません。
これにより、不審者の侵入リスクを低減するなど、安全な住環境を確保することを目的としています。
会社が従業員のために部屋を借りる場合、契約期間があらかじめ決まっている定期借家契約が不都合となるケースがあります。
これは、定期借家契約では契約期間が終了すると原則として再契約が必要となり、契約を更新する場合でも手続きや条件の見直しが発生するためです。
特に、従業員が継続してその物件に住む予定がある場合や、引き続き会社の負担で家賃を支払う必要がある場合、これらの手続きが煩雑になることが懸念されます。
そのため、会社の規定として「定期借家契約の物件はNG」と明記されている場合があります。
この規定は、契約期間満了後の手間やコストを削減し、従業員が安心して長期的に居住できる環境を確保する目的で設けられています。
貸主が個人か法人かは、物件選びの際に確認しておくべき重要なポイントの一つです。
貸主が法人の場合、契約手続きに慣れていることが多く、会社との法人契約もスムーズに進むケースが多々あります。
これに対し、個人オーナーの物件では、契約内容や条件がオーナーの意向によって左右される場合があり、法人契約に対応していないこともあるため注意が必要です。
実際、弊社でもハウスメーカーや大手不動産管理会社が提供する法人所有の物件の方が、契約がスムーズに進むという実感があります。
こうした物件では契約書や条件が整備されており、手続きにかかる時間や労力が軽減されるため、特に忙しい繁忙期には大きなメリットとなります。
さらに、一部の企業では、「個人オーナーの物件はNG」とする規定を設けている場合もあります。
これは、法人契約が可能な物件の方が契約後のトラブルや交渉のリスクが少なく、安定した入居環境を確保できるという判断によるものです。
法人契約では、会社が提示する条件や規定に合致しているかどうかを基準に物件を選ぶのが一般的です。
そのため、条件や規定に沿った物件を紹介することはもちろんですが、法人契約ならではの特徴として、初期費用の一部または全額を会社が負担するケースが多いため、初期費用がやや高めの物件も提案しやすいという利点があります。
最近では、初期費用がゼロの物件が増加している一方で、個人契約の場合、初期費用が高めの物件は契約がまとまりにくい傾向があります。
その点、法人契約では会社が費用を負担するため、初期費用が高い物件でも入居を検討しやすくなるのです。
このような背景から、賃貸営業マンにとっても、法人契約の際は初期費用がやや高い物件を提案しやすいというメリットがあります。
今回は、賃貸契約の中でも法人契約について、その特徴や注意点についてご紹介しました。
法人契約には借りられる物件に制限がある場合が多いため、事前に注意をしてヒアリングを行うようにしましょう。
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