賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
不動産仲介業は、独立開業しやすく、新規参入の多い業界であると言われています。
しかし、宅建資格の取得や手続きなど、通常の開業とは異なる点もいくつかあります。
本記事では、不動産仲介の開業における基礎知識や、開業準備・手続き、開業までの流れついて解説します。
賃貸仲介業成功の秘訣もご紹介しますので、参考にしてみてください。
まず、不動産業に必要な資格と不動産業の種類を押さえておきましょう。
不動産業界で起業する方法は大きく3つあります。
賃貸管理業務:賃貸物件の入居者から賃料収入を得る、マンションやアパートなどの賃貸経営にかかるすべての業務のことです。 入居者の募集、家賃の集金、クレーム対応、修理の手配、敷金精算や退室後のリフォームも賃貸管理に含まれます。
仲介業務:仲介業とは主に売り手と買い手の間に入って、契約に関するとりまとめを行い、仲介手数料を受け取る事業です。主に不動産を売買して手数料収入を得ます。
ディベロッパー業務:不動産デベロッパーは、大規模な宅地開発、リゾート開発、都市開発、都市再開発、交通網の整備など行う企業体です。不動産開発をして物件の販売収入を得ます。
不動産業を開業する際、必ず設置しなければならないのが宅地建物取引士です。
宅地建物取引士とは、不動産の取引に関する実務および法律上の専門知識を持ち、公正な取引が行われるようチェックする国家資格者です。
5人に1人の割合でおくことが法律で決まっていますので、不動産仲介業で独立したい人は、宅建士の資格を持っていればスムーズに計画が進みます。
また、宅建士の資格は一度取得すれば終わりではなく、5年に一度講習を受けて資格の更新手続きをしなければなりません。
不動産の独立開業する際は、少なくとも400〜500万円の費用が必要といわれています。
場合によっては1000万円以上かかるケースもあります。
具体的にどのような費用がかかるのか、内訳を見ていきましょう。
事務所の契約をする際は、敷金・礼金、仲介手数料、各種保険などが必要です。
他にも、内装の工事費用、デスク・チェア・プリンターなどの備品を用意することを考えると200万円以上は必要になる可能性があります。
不動産仲介会社を設立するにあたっては、法人設立費用がかかります。
法人設立費用の内訳
内訳 | 費用 |
設立にかかる登録免許税 | 150,000円 |
定款の謄本手数料 | 2,000円 |
定款の認証手数料 | 50,000円 |
収入印紙代 | 40,000円 |
合計 | 242,000円 |
およそ25万円程度の費用がかかります。
定款の認証手数料については、これまで一律5万円と決められていましたが、令和4年1月1日から、資本金の額に応じて3万~5万円に変動するようになりました。
もちろん、個人事業主として開業もできますが、法人として開業した方が社会的な信用度が高くなります。
そして、万が一倒産した時にも債務は出資の範囲内となるため、法人化することをおすすめします。
宅地建物取引業免許とは、宅地建物取引業を営むために必要な免許です。
宅地建物取引業免許は、個人・法人どちらでも申請することができますが、法人の場合、事業目的に「宅地建物取引業を営むこと」の記載が必要です。
宅建業者免許申請料は3万3千円です。
営業保証金とは、不動産業者が営業を開始する前に供託所に供託する金銭等のことです。
不動産業の開業資金で大きな額を占めているのが、営業保証金の1000万円です。
ただし、不動産保証協会に加入した場合、弁済業務保証金分担金60万円を納付することで営業保証金の代わりとすることができます。
営業保証金の供託は、宅地建物取引業法により義務付けられています。
これは消費者保護の観点から、不動産取引の相手方が損失を受けた場合に、その損失をきちんと弁済できるようにするためです。
賃貸仲介業を開業するにあたって、保証協会への入会は多くのメリットがあります。
一つ目は、先述した営業保証金の費用を抑えられることです。
営業保証金は、本店の場合1,000万円が初期費用としてかかりますが、保証協会に加入して分担金として納付すれば、60万円の支払いで済むのです。
二つ目のメリットとしては、不動産業界全体の不動産情報が集約されたシステム「レインズ」を無料で利用できることです。
保証協会は大きく分けて2つあります。
ハトのマークがシンボルの『全国宅地建物取引業保証協会(全宅)』と、ウサギマークの『全日本不動産保証協会(全日)』です。
中でも、全国宅地建物取引業保証協会(全宅)は不動産会社の約8割が加入するほど大きな組織となっています。
保証協会に加入すれば、それぞれに定められた入会金と60万円の『弁済業務保証金分担金』を協会に預けることで不動産開業が可能です。
上述した費用以外にも、賃貸仲介業では、お客様を物件に案内するために車を購入する必要があります。
さらに、会社の設立や税務署への事務手続きを税理士や司法書士に委託した場合は、委託費用が必要です。
その他に広告費や人件費なども必要となります。
不動産業は自宅で行うことができず、事務所の開設が必要と法律で決まっています。
自宅の一部を事務所として使うことは可能ですが、その場合には居住スペースと分けて専用の出入り口を用意する必要がありますので、まずはテナントとなる事務所を探しましょう。
不動産会社を開業するために、事務所を構えなければいけないことは宅地建物取引業法で決められています。
宅建免許を申請する際に事務所の写真を添付するため、申請時には事務所の準備ができていないといけません。
不動産会社は様々な顧客の個人情報を扱います。
取り扱う金額も大きいためセキリュティが強固なビルの店舗用テナントがおすすめです。
会社の設立手続きは、以下6つのステップで進めていくのが一般的です。
1. 会社の商号を決める
2. 会社の印鑑(実印)を作る
3. 会社の定款を作り、公証役場で認証を受ける
4. 登記の書類を作成する
5. 資本金(出資金)を払い込む
6. 登記申請
会社の設立に関する手続きは難しいものも多いので、一般的には司法書士に依頼します。
宅地建物取引業免許を取得するには、事務所を置く都道府県に申請を行い、各都道府県知事の承認を得る必要があります。
2つ以上の都道府県にまたがって事務所を置く場合は、主たる事務所のある都道府県を管轄する地方整備局長等への申請をし、国土交通大臣の承認を得なければなりません。
宅地建物取引業免許を取得するには、過去に免許の不正取得をしたといった欠格事由に相当しないことが条件です。
1. 事務所を設置する
2. 宅建士を設置する
3. 営業保証金
以上の3つを準備したうえで、宅地建物取引業免許を申請します。
すべての手続きをあわせると2ヶ月から3ヶ月程度を要します。
免許通知が届いたら、保証協会に入会して営業保証金を収めなくてはなりません。
営業保証金1,000万円は、あまりに高額ですので、通常は宅建協会に入会し、60万円の支払いで済むようにします。
不動産業界の動向や新しいトレンドをキャッチするために、情報収集は必須。
セミナーや展示会、業界紙などを活用して、常に最新の情報を手に入れるよう努力しましょう。
物件探しの主流は紙媒体からインターネットに変わり、さらにはTikTokなどのSNSがトレンドとなりました。
また、物件写真も平面的な写真から360°カメラが主流になっています。
こうした変化をいち早くキャッチし、取り込んで行くことが大切です。
不動産市場は常に変動しています。
そのため、短期的な成功を追うだけでなく、長期的なビジョンを持つことが重要です。
賃貸仲介業の開業は計画的に準備を進めることが重要です。
新規参入の多い不動産業界では他との差別化も事業を続ける上で重要な課題となります。
開業当初は信頼度の問題で利益を上げられない可能性も高いため、長期的な視点で集客をはじめとした戦略を練らなければなりません。
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