賃貸管理でよくあるクレーム・トラブル6選
2020.06.25
生成AIが注目を浴びています。
生成AIは、AI機能を使って、文章生成、画像合成、音楽作曲、ゲームのレベルデザインなどができます。
近年、様々なシーンでAIの活用は注目されていて、企業やビジネスの世界でも生産性を上げるために活用され始めています。その中でも「生成AI」は、まだあまり企業での活用は進んでいませんが、躍進的な会社においては少しずつ試されているようです。
では、不動産業界でも、この「生成AI」を活用することはできるのでしょうか。
いち早く取り入れてみたいが、「どのように活用できるか」について、なかなか見当がつかないかもしれません。
実際に、不動産業界に限らず、まだまだ生成AIの活用は試行段階の会社が多い現状です。
様子をみているだけの企業が多数と言えるでしょう。
しかし、今後、人口減少に伴い不動産業界の生き残り競争が激化していくことが予想される中で、不動産会社がこの生成AIの活用に取り組んでいくことは、早ければ早いほど良いと考えられます。
今回の記事では、「不動産業界」において、「生成AI」をどのように活用していく事ができるか、について解説させていただきます。
生成AIとは、ジェネレーティブAIとも呼ばれます。
自然言語生成、画像生成、音楽生成など、様々な産業や企業で使用されています。
入力された指示に従って新しいコンテンツを生成する技術を生成AI(ジェネレーティブAI)と言います。
人間が書いたようなテキストを生成したり、人間が描いたような画像を生成したり、音楽や映画などの創作物を生成する能力を持つAIの一種です。
例えば、以下のような画像は、すべて生成AIで生み出されたインテリアの画像です。
「ミッドジャーニー」と言う生成AIツールを使用することで、クオリティの高い3Dパースを作ることができます。
”プロンプト”と呼ばれる指示出しを使いこなすことができると、2~3分で生成できます。
AI技術の分野の一つであり、新たなデータや情報を生成するための機械学習手法です。
学習したデータからパターンやルールを抽出し、それをもとに新しいアウトプットを生み出すことを特徴としています。
作成したいもののイメージをキーワードで入力すれば、生成AIの学習データから文章、画像、音声、動画などを生み出す事ができます。
従来のAIのことを、生成AIと区別して「識別系AI」と呼びます。
識別系AIは、あらかじめ大量のデータを与えて特徴や傾向を学習させておくことで、入力されたデータに対して正解か不正解かを識別したり、予測したりすることが主な用途でした。
文字認識や画像認識、需要予測などが代表例です。
一方で生成AIは、新たなアウトプットを生成・創造することを目的としています。
従来のAIの識別や認識を超えて、学んだデータをもとに人間のように考えて計画し、自ら創造できることが大きな違いです。
IT分野を中心とした調査・助言を行う「ガートナー社」では生成AIについて「コンテンツやモノについてデータから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、まったく新しいアウトプットを生み出す機械学習手法」と定義しています。
生成AIがサポートする機能は、大きく分けると以下の3つにまとめることができます。
また、この先将来的には以下のような業界や企業で、生成AIが活用されていくと考えられています。
・建物の設計:建築物の設計や建築プランをする
・製造業全般での製品開発:航空・自動車・製品などの製造で、部品や製品の設計や開発を加速する
・インフラの設計:ソーラーファームやヒートポンプ、遂行システムなどの設計を最適化する
・材料探索:生成AIを活用し、製造業やエネルギー業界など産業界での材料探索を加速している。
・自動運転車用の合成データ:自動運転車のシミュレーションやテストに必要な合成データの生成をする。
・調達:生成AIを活用すれば資材や材料の調達担当者は、より詳しい調査や調達計画を作成でき、適切な量の資材を調達できる。
AIが生まれたのは、実は1940年代に遡ることができます。
人間の思考を機械で模倣するアイデアが初めて現れました。
「AI」という用語が実際に提唱されたのは1956年で、ここでAIの基本的な概念や目標が定義されました。
その後、AIの研究は数十年にわたり進展し、さまざまな課題と成功を経験しました。
2000年代後半から2010年代にかけては、深層学習(Deep Learning)が登場しました。
深層学習はより複雑なパターンを学び、人間の脳のように働くことができるAIの一種です。
2000年代から2010年代に入り、AIが企業で広く活用されるようになりました。
大量のデータと計算能力の進化、そして新しい学習アルゴリズムの開発が重なったと言えます。
これにより、企業は顧客の行動を予測したり、自動化したり、業務の効率化を図ったりするためにAIを活用するようになりました。
さて、生成AIについては、近年になり開発や活用が著しく進んでいます。
近年では、GPT-3やDALL-EなどのAIモデルが注目を浴びています。
企業における生成AIの活用はまだ初期段階ではありますが、既にコンテンツ生成、デザイン、広告、カスタマーサービスなど、様々な領域での応用が始まっています。
生成AIのさらなる進化と活用により、企業はよりパーソナライズされたサービスを提供したり、クリエイティブな業務を自動化したりすることが可能になるでしょう。
まずは企業における、一般的な生成AIの活用事例を見てみましょう。
画像生成:AIの画像生成技術は、GAN(Generative Adversarial Networks)などの技術が主に使われます。GANは2つのニューラルネットワーク、生成ネットワークと判別ネットワークが競争的に学習することで、現実世界のような画像を生成することが可能になりました。生成AIの画像生成技術は広告、ゲーム、映画製作、不動産などの分野で利用されています。たとえば、不動産では、仮想的に家具を配置したり、部屋の色を変えてみたりといった物件の3Dモデリングに利用されます。
文章生成:文章生成AIは、自然言語処理(NLP)と呼ばれる技術を利用して、人間が書いたような文章を生成することができます。具体的には、ニュース記事の自動生成、詩や小説の作成、メールの返信、チャットボットでの会話生成など、様々な場面で活用されています。この技術は、大量のテキストデータから学習を行い、特定のテーマやスタイルに基づいて文章を生成します。
動画生成:動画生成AIとして、Meta社の「Make-a-Video」やGoogle社の「Phenaki」などがよく活用されています。これらの動画生成AIでは、テキストで生成したい動画のイメージを入力すると、そのイメージに沿った短い動画を生成できるという仕組みです。今後、長い尺の動画を生成できるようになる可能性も秘めており、さらなる進化が期待されている生成AIです。
音楽生成:生成AIはまた、既存の音楽から学習して新しいメロディやリズムを生成することも可能です。これにより、オリジナルの楽曲生成、既存の曲のリミックス、音楽推薦などが可能となります。また、映画やゲームのサウンドトラックを作成する際にも利用されます。深層学習の技術を利用することで、特定のスタイルやジャンルに基づいた音楽を生成することも可能です。
主に上記のような活用の事例があります。
続いてエンジニア業務での生成AIの活用事例を見てみましょう。
コードレビュー:学習データに基づき、コードのスタイル、パターン、バグ、セキュリティ上の問題などを検出できます。更に、生成AIは自動的に修正提案を行い、不適切なコードを改善するための具体的な手段を示すことができます。これにより、時間と労力を大幅に節約することが可能となります。
簡単なアルゴリズムのコーディング:生成AIは、特定の要件に基づいてコードスニペットを自動生成することも可能です。このような生成AIは、指定されたパラメータに基づいて、検索、ソート、データ構造の操作などの基本的なアルゴリズムを生成できます。これにより、初期段階のコーディング作業の時間を短縮し、エンジニアがより高度な問題解決に注力できるようになります。
市場調査:生成AIは、大量のデータを処理し、要約、報告書、予測などを自動生成することが可能です。市場調査においては、AIは公開されている情報、ソーシャルメディアの投稿、ニュース記事などを集約し、分析結果をレポートとして生成します。これにより、企業は市場のトレンド、競争状況、顧客の感情などを迅速に把握することができます。
エンジニア業務では、すでに活用が急速に進んでいます。
不動産業界や不動産会社においても、生成AIを今後活用していくにあたって、まずは使うことに慣れていくと良いでしょう。
すでに、生成AIを使い始めている弊社(株)クラスコでの活用事例をご覧ください。
会社のブランディングを行うにあたって、生成AIを活用してキャラクターを生み出したり、ポスターやPOPなどのデザインを行ったりする事ができます。
・元々あるデザイン
・元々ある企業キャラクター
・会社の理念やVISION(ビジョン)やコンセプト
・会社のイメージカラー
などを、AIの機能の中に取り込み、デザインを生成する指示のワードに入力する事によって、新しい作品が生み出されます。
これまでなら、デザイナーに多額のデザイン料を支払っていたのが、数分で多量のデザインが生成され、コストダウンにもなります。
上記の画像は、弊社(株)クラスコでの、デザイン例です。
プロンプト次第では、このように、会社のVISIONに合わせたイメージを作ることができます。
クラスコのミッション「DO IDEA」を打ち込むとこのような画像が生成されます。
一見難しそうですが、Youtubeに使い方動画や活用方法が載っているので、可能性が広がります。
他の方のプロンプトをベースにすることが一番手間無く使うことができます。
生成AIでは、動画を生成できようになりました。
・原稿やテキスト
・雰囲気などのイメージ
・伝えたい内容やコンセプト
を指示するキーワードとして入力する事により、動画が生み出されます。
最近では、YouTubeでも、この生成AIの動画のみで発信しているユーチューバーも多くなってきています。
生成された動画は、
・会社の広告
・会社のYouTubeチャンネルでの動画配信
・顧客への契約に関する説明動画
など、使用するシーンや可能性は無限に広がると考えられます。
どんどん注目を集めている、チャットGPT も生成AIの一種で、文章を生み出す事ができるツールです。
会社における、不動産にまつわる情報を顧客に伝えるためのオウンドメディアをお持ちの不動産会社もあるでしょうし、自社のオウンドメディアを設けたいと考えている会社もあるでしょう。
その中に記事を書くのは、とても時間がかかり、文章を書ける人を雇用したり外注する必要があります。
チャットGPTを使えば、文章を作成するためにかかる時間がかなり削減されます。
もちろん、作られた文章が読者のニーズに応えられるか、関心を持たれるかというところは、まだまだ人間のセンスや確認が必要でしょうが、この生成AIを活用すれば、文章の量産や安定した作成が可能になります。
現在大手企業では、生成AIの導入を検討し始めているところが、まだ半数ほどと言われています。
これはあくまでも「検討し始めている段階」であり、実際に活用を始めている企業は、わずか数%だと言われています。
つまり、大手企業でさえも、導入への検討を進めているような段階ですから、中小企業や個人事業では、まだまだ活用方法については進んでいない実情でしょう。
ですが、今後、確実にAIを活用する時代が来ると言われている状況で、すでに使ってみたり、試してみたり、その可能性に触れていくことは必要です。
どの企業も会社も、実際に活用し始めたころに、ようやく一歩踏み出すようでは遅いと考えられます。
まずは、社員が「生成AI」を触ってみる。
まずは、開いて使い始めてみる。
そのことによって、可能性やアイディアが広がります。
AIを育てることも、使い始めてみてこそ、未来に繋がります。
AIの活用には以下の3段階があると考えられています(ベイン・アンド・カンパニーによる分析)。
・「様子見」企業
まだ、実際にメディアや広告には活用されていないが、生成AIについて調べたり試したりしながら、これが企業で活用していけるかを検討したり様子をみたりしている企業。
大手企業でもまだ半数だと言われている。
・「ファスト・フォロワー」企業
すでに、他社に先駆け、凡庸的な生産改善に着手している企業。
他の業界でも活用され始めているような、一般的で初歩的な使い方を試しながら、生産性をあげたり、マーケティングに活用したりを新規的に取り組み始めている。
・「ビジョナリー」企業
すでに活用を進め、活用した結果としてのデータやアナリティクスに基づき、活用方法を発展させ、有効活用させている企業。
機能の拡張や品質の向上が進み、革新的な商品やサービスの提供に繋げようと企業での努力がある状態。
様子見からスタートして、まずは試してみる、使ってみることからスタートになります。
いずれ生成AIを活かしていくためには、すでにどの会社も使い始めた時に乗り遅れていない状態であるためには、もう今のうちから試し始める必要があるでしょう。
自分の会社では、この生成AIをどのように活用できるか、すでに取り組み始めてみることをおすすめします。
Midjourney(ミッドジャーニー)は、入力した文章を元にAIが画像を生成してくれるサービスです。
Discord(ディスコード)と言われるチャットアプリを通じてテキストを入力することにより、そのキーワードや文章に適したイラストや画像を生成してくれるサービスです。
Discord(ディスコート)とは、米国に本社を置くDiscord Inc.が開発したチャットアプリのことで、アメリカを中心に2億5,000万人以上のユーザーが使用しているコミュニケーションサービスであり、日本でいえば、LINEのようなものです、
ミッドジャーニーは、非常に高度なAI技術が使用されていて、テキストから高精度の画像を生成できます。
イラスト、Webコンテンツの画像、アート開発などさまざまな用途で使うことができます。
ChatGPT(チャットGPT)とは、ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。
2022年11月に公開されてから、一気に注目を浴びて、こちらはすでに使っている会社が多くあります。
ChatGPTはOpenAIによって開発された大規模な言語モデルであり、人間のように質問に答えたり、文書を作成したり、一般的な会話を続ける能力を持っています。
GPTは「Generative Pretraining Transformer」の略で、自然言語処理(NLP)のための深層学習モデルの一種です。
その設計は大量のテキストデータからパターンを学習し、新しいテキストを生成する事ができます。
文章の次の単語を予測することによって新しいテキスト生成を行なっていて、このために、人間のように理解し、自然な言語で応答する能力を獲得します。
例えば、特定の質問に対する回答を生成したり、文章を要約したり、特定のトピックについての説明を書いたりといった事が行えます。
▼参考記事
VYOND GOは業界初のAIを搭載した、ビジネス向けスクリプト、動画作成サービスです。
プロンプトから動画までを、たった数秒で作成してくれる生成AIツールです。
2023年6月29日にリリースされたばかりのアニメーション作成サービスで、最新のツールとして今後注目を浴びていくでしょう。
弊社(株)クラスコにおいても、すでに採用して、教育動画などに用いています。
▼「生成AI」の参考動画
▼オンラインサロンご案内
株式会社クラスコでは、不動産会社の経営改善や業務改善のためのオンラインサロンが始まりました。
不動産業界が抱える様々な課題に対して、解決&改善をみんなで一緒に行うことを目指し
事前に頂いたご質問からピックアップし時間の許す限りお答えいたします!
皆さまの様々な課題に対してデザイン・テクノロジー・ノウハウで解決していく
きっかけになれば幸いです。
※次回は、8月18日(金)13:00〜14:00を予定しております。
生成AIが、不動産会社でも活用できるのかということを、この記事にまとめさせていただきました。
実際のところ、生成AIを活用にする認識は、現段階では賛否両論だと言われています。
例えば、「AIに人の仕事が奪われる」と捉えられ否定的に感じている人もいます。
または、「もうついていけない」と活用を頭から諦めている人も多くいるようです。
しかしながら、不動産業界では全国的に「人手不足」に苛まされており、今後この「人手不足の問題」は加速していくと考えられています。
ですから、今いる社員と、少ない人数でも、日々の業務をこなしながら生産性をあげていく企業での努力が欠かせません。
そこで、不動産会社が「生産AI」を活用する事は、今後チャレンジしていきたい分野ですし、単に「生産性を上げる」だけでなく、新たな可能性も広げられる夢のある分野ではないでしょうか。
不動産会社においても「生産AI」の活用を検討している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。
▼参考記事
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