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不動産業界で働くデザイナーに聞いた|デザインの重要性

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不動産業界で働くデザイナーに聞いた|デザインの重要性
デザインの重要性|第7回LIVE

クラスコ代表小村とMC佐久間でお届けする気ままな生配信。

不動産業界の旬なトレンドから不動産業会社様のお役に立つ情報をリアルタイムでお届けしています。

毎週木曜日 19時から不動産テックのTATSUJINfacebookライブにて生配信中!

※今後YouTube LIVEでも配信を予定しています。

不動産テックのTATSUJINFacebookライブ第7回の様子を共有致します。

株式会社クラスコデザインスタジオクリエイティブディレクターの武部がゲストで出演。

デザインの重要性について聞きました!

デザイナー株式会社クラスコデザインスタジオ クリエイティブディレクター武部光太郎 

武部 光太郎・インテリアデザイナー
1980年生まれ
株式会社クラスコデザインスタジオ・クリエイティブディレクター。
金沢美術工芸大学デザイン科卒業。
東京のデザイン事務所でインテリアデザイナーとして設計・デザインに従事。
日本、ミラノ、香港、シンガポールなどで店舗120件を手がける。
2014年4月クラスコ入社。

〈目次〉
不動産業界に感じたギャップ
第一印象
不動産業務に思うこと
賃貸のデザインで意識するポイント
ー和のデザイン|見たことがない
ー和のデザイン|落ち着き
団地リノベーション
色選びのポイント
まとめ


不動産業界に感じたギャップ

キャッチーなワードもポイントキャッチーなワードもポイント

元々は、店舗のインテリアデザインを行っていたので、どうして全く畑の違う不動産業界に入ったのと聞かれることがあります。

建築やインテリアデザインの仕事と不動産というのは、建物を扱っていたり、土地を扱っていたりと言う意味では1番近い業界のばずなのですが、建物やお部屋などの捉え方がかなり違うなという印象はありました。

どちらかというと建築や設計をしている方は、「部屋作り」だったり「建物作り」にこだわる方が多いと思いますが、不動産ということになるともう少し、その先やその手前を大切にされてるなと感じました。

やはり、私のしている仕事もそうですが、住んで頂かないといけないので「家賃がいくらまで」とか、より結果に残さないと、というふうには感じました。

しかし、私が元々していた飲食店の設計・デザインもそのお店が繁盛しないと意味がないので結果にこだわるという点では共通ですね。

という意味では、差を感じたのは最初だけで、あんまり違和感はなかったです。

預かっているオーナーの物件を設計・デザインして入居していただく(繁盛させる)というところは似ていますね。

あとは、クラスコ自体があまり不動産会社だと思っていなかったです。

入社時には当然認識していましたが、金沢に来て最初の頃は、私の中で不動産会社のイメージはネックレスを付けて、襟を尖らせて、尖った靴を履いているというイメージでしたので、全然違うなと思いました。

今思えばとても強い偏見ですね。


第一印象

クラスコ本社(石川県金沢市)クラスコ本社(石川県金沢市)

やはりオレンジですね。

もしかしたら、名刺のイメージがあるのかもしれませんが、第一印象に色がくるほどオレンジのイメージは強かったです。

あそこで青だったり赤だったりしたら、今違うかもしれません。

オレンジは目立ちますが赤ほど攻撃的では無く、優しく丸い印象なので、優しいイメージもありました。

会社に伺ったときも、建物も綺麗ですし、まさか元々釣具屋さんだったとは思いませんでした。

今は違いますが、その当時の見え方はあるので「タカラ不動産」の社名のままでは入社していなかったです。(笑)

どうしても第一印象というところにはなってしまうので、イメージは大切だと思いました。

先程も言いましたが、私は業界に対しての偏見が強かったので。(笑)

そういう偏見がある人はまだいると思うので、そこを変えて行きたいなという思いはあります。


不動産業務に思うこと

左から 代表小村/デザイナー武部/銀座オフィスマネージャー佐久間

デザイナー武部

不動産業界は面白いですね。

衣食住の「住」の部分ですし、凄く責任も大きいし、やりがいもあると思っています。

単純に数字で考えても、私達のしている仕事はパーセンテージで言うと大きいのかなと思います。

家を買うということも、人生をかけることになりますからね。

クラスコ代表小村

海外を見ると「家を買う」ということはそんなに珍しいことではないのかなと思います。

人生の中で5〜7回家を買う方もいますからね。

ライフスタイルがずっと同じわけがないので、変わっていくべきかなと思いますね。

デザイナー武部

不動産業界として、そこはしっかりと消費者に提唱出来ていないのかなと思います。

欧米でのライフスタイルに合わせて住居を変えていく、その文化は非常にいいと思います。

1つの場所に留まることもいいとは思いますが、家を建てたらその場所に住み続けるという固定概念が生まれたときからありますし、そういった提唱を受けていないのかなと感じます。

ですので、不動産業界としては、そういったことをもっと広めていければと思います。

クラスコ代表小村

そういった意味では、中古のマンションを買い取ってリノベーションして再販するという「カウリノ」という事業をしているじゃないですか。

そこで言うと、流通価格で買っているので、もし要らなくなって売却しても、そこまで価値は落ちないかなと思います。

デザイナー武部

そういうことも、不動産業界に入るまでは絶対に思わなかったです。

自分の価値観はとても変わりました。

以前の私のように、それを知らない人っていうのは非常に多いと思うので、新しい価値観を世の中に向けて広めていきたいですね。

結構、もったいないことをしていると思います。

クラスコ代表小村

例えば、住宅にしても、床暖房1つにしても、あるとないとでは違いますし、ちょっとしたことで断熱が良くなったりします。

最近ではパッシブデザインと言われますがそういった知識のある建築会社と、ない建築会社では、住む人の生活の快適さが全然違うので、常に勉強していかないと駄目ですね。

日本の住宅業界は、世界から見てもすごく遅れていると言われていますからね。


賃貸のデザインで意識した2つのポイント

お部屋をフォトステージングイメージを掴みやすいよう、お部屋をフォトステージング 

賃貸住宅はデザインすることが難しいのではないか、という質問をよく頂きます。

武部さんが入社して初めてデザインしたお部屋を実際に紹介しながら、ポイントを教えて頂きましょう!


ー和のデザイン|落ち着き

日本の多くの賃貸住宅では「和室」を利用し日本ぽさを出しているお部屋が多いかと思います。

「畳」を使うことによって「和」の雰囲気が一気に出ますよね。

しかし、こちらのお部屋は畳を使用せず、洋室にもかかわらず、日本ぽさを出せるようにデザインしました。

なんとなく「和」かな・・くらいでいいのです。

デザイン性がありながらも、落ち着いたお部屋を意識しました。


ー和のデザイン|見たことがない

折角、Renottaでリノベーションをするので、ありきたりなデザインではなく「見たことがない」デザインにもこだわりました。

天井と床は同じ木目でも、天井はクロス、床はフロアタイルを使用しました。

床のフロアタイルは1つの模様を貼ると、同じ模様の連続になり、のっぺりした単調なデザインになってしまいます。

ですので、少しずつ模様の違う3種類を混ぜて配置し、微妙に色や柄の違いを出しています。

あまりにも色の差が大きいと貼り間違えたように見えてしまうので、そうならないように職人さんにも何も考えずにランダムに貼ってもらうようお願いしました。

商業用のデザインに比べて、住宅用のデザインは遅れていると思います。

商業用のデザインは他の店舗と異なるように、差別化を図りますが、住宅用のデザインは金太郎飴のように同じデザインを大量生産することが多いです。

しかし、本当に大量生産しているかというと違いますよね。

一部屋一部屋に職人さんが入って作っているのに、なぜが大量生産されるんです。

なので、車の大量生産とは意味が違うんですよね。

本当は、一部屋一部屋変えることが出来るのに、一緒にしていることに疑問があります。

それには「思考が停止している」という表現が正しいと思います。

全部を白い壁にしてしまえばデザインを考える必要がなくなるので、非常に楽です。

実際に白い壁は人気があることも事実です。

100人に聞いたら、おそらく半分近くは白い壁を選ぶと思いますが、かと言って全てを同じ白い壁にしてもいいのでしょうか。

デザインを取り入れたお部屋が混ざってもいいと思うのです。

大量生産された賃貸住宅の「白い壁」の中にも本当に白いかなと疑うような壁も多くあります。

白という色は1番難しい色だと私は思っています。

例えば、白米の中にゴミが入っていたり、醤油を一滴でも垂らすと目立ちますよね。

しかし、牛丼の中に醤油を一滴だけ垂らしても目立ちません。

それくらい純度の高い白色は難しくこだわらなければいけないと思います。

本当にいい白色を作ったら、それがデザインになり、差別化した良いお部屋になると思います。


団地リノベーション

フォトステージングフォトステージングでイメージ 金沢市に引っ越してきて、1番最初に住んだ場所は団地なんです。

家族には「え、団地!」拒絶されました。

団地と聞いただけで、拒絶反応を示す方も多いと思います。

私が住んだ団地も、少しリノベーションをした物件でしたが、団地をリノベーションするととても良いデザインになるんです。

例えば、RCむき出し天井は団地でないと出来ません。

こちらもリノベーションの良いところで、解体してみたら床が思ったよりも低かったので、ガツンと下げてみました。

非常に癖のある物件なので、物件を案内する方の腕の見せ所ですね。

フラットな状態だと住むイメージが付きにくいかと思うので、フォトステージングで実際に住んだイメージを再現しています。

何もない状態だと、段差が邪魔に感じると思います。

フォトステージングをすることで「机として使える」ことや「ベットルームに変化」することの提案ができますよね。


色選びのポイント

私は、完全な真っ黒や完全なグレーを使いません。

黒に限りなく近いパープルとか、色を少し混ぜて使うことが多いです。

完全な真っ黒は、自然にはない色なので、無彩色はしんどくなってしまうんです。

なので無彩色を入れるときは、2−3%(言われたら分かるくらいの)色が入っています。

あとは、ガンプラが趣味なのですが、ガンプラの色を参考にすることも多いです。

第一線の色彩計画をされている方がコーディネートされているので使わない手はないですよね。

そのままは使えないですがアレンジして参考にしています。


まとめ

既存のデザインだけでなく、賃貸住宅のデザインを1から行っている武部さんから興味深い話が沢山聞けましたね。

お部屋を見るときにはデザインや色にも注目してください!

▼今回の動画の全容はコチラ




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